独ライプツィヒ、市の日本人広報が魅力を紹介、音楽を訴求

  • 2019年11月25日

(左から)高野氏、西山氏  音楽を観光の目玉とするドイツのライプツィヒ観光局はこのほど、同市在住で市の広報担当者として任命されている高野昭夫氏による観光セミナーを開催した。高野氏はライプチヒ・バッハ資料財団の広報室長も務めている。

 セミナーの冒頭でドイツ観光局アジア・オーストラリア地区統括局長の西山晃氏は、同市がゲヴァントハウスやライプツィヒ歌劇場などの著名なホールや、バッハが長年指導を務めたトーマス教会などを有する「ドイツで最も音楽に所縁のある町の1つ」と説明。あわせてライプツィヒ市が音楽ツーリズムに関して日本を重点国と位置づけ、広報担当として日本人の高野氏を任命したことを紹介した。

 高野氏はまず「ドイツはバッハ(Bach)、ベートーベン(Beethoven)、ブラームス(Brahms)の“三大B”を筆頭に、数多くの優秀な音楽家を輩出している国」と強調。来年の2020年については、ベートーベン生誕250周年でもあり、ボンを中心に多数のイベントが開催され、「音楽が注目される年」となることを説明した。

 ライプツィヒについては「日本からの直行便があるフランクフルトやミュンヘンから飛行機で約1時間、列車では3時間少々の距離で、宿泊費は比較的安い」などと述べるとともに、「著名音楽家の故郷として知られる街」と紹介した。バッハについては、縁のあるトーマス教会で少年合唱団が週2回コーラスを披露するうち、1回はゲヴァントハウス管弦楽団が伴奏を務めるが、その鑑賞料金がプログラム代金の3ユーロ(約360円)だけで済むことを説明。バッハ博物館では、自筆譜など貴重な展示物を見ることができ、20年のバッハ音楽祭では10日間で120のイベントが開催されるという。

 ゲヴァントハウス管弦楽団の指揮者だったメンデルスゾーンに関しては、ライプツィヒ中心部から車で10分の場所に「メンデルスゾーンハウス」があり、日曜日の昼にコンサートや指揮者体験を楽しめることを紹介。21年にはメンデルスゾーン音楽祭が開催されるという。また、リヒャルト・ワーグナーの生誕地でもあることから、2022年にはワーグナー祭が開催されることなどについても伝えた。

 なお、この日はTwitterでセミナーのライブ映像を配信。西山氏は、ドイツ観光局がデジタルプロモーションを強化していることについて述べるとともに、Twitterの日本語のB2C向けアカウントのフォロワー数は約10万に上ることを説明。「強い広告ツールとなっている」と強調した。