週間ランキング、ツアコン大賞が1位、BCサイパン線も-日豪交流協議は?

[総評] 今週の1位は、日本添乗サービス協会(TCSA)による「ツアーコンダクター・オブ・ザ・イヤー2019」の審査結果をお伝えした記事でした。先週に続いてあまり誇れるコンテンツがなかったなかではありますが、やはり「人」への興味というのは強いものだと感じます。

 今回の大賞はジャッツの菅谷眞弓さんが受賞されました。「所属添乗員の模範となる逸材」で、「手配が不十分なツアーに添乗しても、帰国時にはお客様全員が感謝感激されるほど『マイナスをプラスにしてしまう力』が抜き出ている」方だそうで、ご迷惑でなければ是非授賞式の後に取材の機会をいただきたいと考えております。

 ちなみに、ふと思ったこととして、「添乗経験が22年のベテラン」という表現について我が身を振り返ると、いつのまにかトラベルビジョンでの経験が12年を超えていて、22年もそう遠くない場所に来ていました。2029年に自分が何をしていたいのか、どうありたいのか、少し長めのスパンで自らの人生を俯瞰する良い機会となっています。

 続いて2位に入ったのは、スカイマーク(BC)がとうとう、ようやく、やっとサイパンへの直行便就航を正式に発表しました。正式にといっても就航日、便数、スケジュールなどは未定で、昨年7月の記事で今年6月に就航したい考えとお伝えしていたことからすると物凄く焦らされているところで、業界関係者も「飛ぶ飛ぶ詐欺」などと軽口を叩いていたわけですが、今回の1歩はその意味で大きな前進でしょう。

 就航は年内をめざしているということで、年末年始の追い風は是非捕まえておきたいところでしょう。そうなると、販売のリードタイムを考えれば詳細を発表するまでの間にさほどの猶予はないように感じますが、準備不足で初めての国際線定期便が失敗しても困りますし、就航まで忍耐強く待つしかなさそうです。

 このほか、路線関連では3位にカタール航空(QR)が関空線を復便する計画が入りました。関空は長距離線の確保に苦しんでいたこともありましたが、今は米国や欧州線も増えつつあり、QRの再就航によってさらに路線網が充実します。こうした効果もあって、関空は今年で開港25周年ですが、国際線旅客数や旅客便の発着回数は非常に好調に推移しており、韓国や香港など難しさもある局面のなかで明るい話題となっています。

 なお、ランキングとは無関係なところで、9月19日には観光庁が「第9回日豪観光交流促進協議の結果概要」を発表しました。パース線の復活にあわせて10年ぶりに開催されたものと聞いていますが、何がどう「有意義」だったのかさっぱり伝わってこないのは残念でなりません。

 伝わってこないのは上記ページが悪いというだけではなく、当日その場にいた複数の方々に話を聞いても誰一人として意義があったという評価を聞かせてはくれず、人によっては「来年日本でやることが決まったことが唯一の成果」という有様です。業界の一員としてなるべくであればポジティブに書きたいと色々と角度を変えて質問してもこれで、こんなことは過去にもそうそう記憶がありません。

 自分の部下が出張に行ってこんな成果で帰ってきたら震えてしまいそうですが、一体どうなっているんでしょうか。相当な時間と労力をかけて準備されたとも聞きましたが、せっかく行くのであれば人に誇れるような結果を残したいとは思わないのでしょうか。もったいないというかなんというか、本当に残念です。(松本)

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