ツアーGP最優秀賞、KNT関東「BANANA FISH」コラボ商品の舞台裏

KNT関東の若手がミーティングで発掘
ソーシャルメディアを活用、販促や共感のツールに

-金井さんはこれまでにどのようなツアーを担当してきましたか

金井氏金井 今年4月にコンテンツ開発チームに配属されるまでは、地方の支店で主に一般団体の募集型企画旅行などを担当してきました。今回のような規模の大きい募集型企画旅行は初めてでした。

-造成前には、どのようなツアーにしたいと考えていましたか

金井 アニメのファンは原作を読み返し、原作のファンもアニメを見るはずと思ったので、幅広い層に受け入れられる内容にしたいと考え、アニメの聖地巡礼ツアーとしては年齢層を高めに設定しました。参加者には“特別感”を味わっていただきたかったので、単にニューヨークに行ってみるだけではなく、「そこでしか味わえないこと」を体験してもらう企画にしたいと思いました。

-ツアーにはどのような方々が、どれくらい参加されたのでしょうか

金井 当初は2月20日出発の1本のみで、160人ほどの集客を見込んでいました。しかし販売初日に230名もの申し込みがあるなど、反響が非常に大きかったため、仕入れなどを調整した上で、2週間後に翌日出発の2本目を発売しました。参加者数は合計で250名に上りました。

 お客様の90%以上は女性で、アニメのファンの20代と原作のファンの40代が多く、平均年齢は35歳くらいでしたが、60歳以上の方もいらっしゃいました。また、1人で参加された方が多かったですが、以前からインターネット上のコミュニティでは知り合いで、申込後に相部屋を希望されたような方々もいますし、おそらくは親子と思われる2世代の参加者もいらっしゃいました。

 そのほか、告知の直後から日本に住む日本人以外のファンによる反応も多く、米国在住の方がランドオンリーで参加されたり、日本在住の外国の方が日本から参加されたりしています。

-従来の聖地巡礼ツアーの内容とは、どのような点が違ったと思いますか

参加者に提供した市街マップ 金井 エコバッグやポーチ、ポストカードなど、参加者限定のオリジナルグッズを特典として付けただけでなく、さらなる“特別感”を演出するために、作品の舞台について詳しく紹介したオリジナルの市街マップを用意しました。さらに、作品のなかで重要な局面を迎えるニューヨーク公共図書館、アメリカ自然史博物館、コニーアイランドについては、個別のマップも制作しました。

 バスの車内では、アニメ作品の声優にキャラクターの声で吹き込んでいただいた観光案内を流すなど、参加者に感動を共有していただくための仕掛けにも取り組みました。また、ニューヨークでの最後の夜にシアターを貸し切って開いたパーティーでは、アニメの最終話の上映会を実施し、アッシュ・リンクス役の内田雄馬さんと奥村英二役の野島健児さんによるビデオレターのサプライズも演出しました。

 また、アニプレックス様にはSNSでの盛り上げに協力していただきましたが、ツアーの情報はSNS上で話題となり、話題となり、多数のお客様を集めることができました。私がそれまでに関わってきたツアーでは初めてのことです。