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週間ランキング、1位は日系2社のウラジオストク線、「美術旅」専門も

[総評] 今週の1位は、全日空(NH)と日本航空(JL)がそろって成田/ウラジオストク線の就航を発表したニュースでした。国策路線というかなんというか、同区間にはすでにオーロラ航空(HZ)とS7航空(S7)が就航しているはずだと思いますが、そこにさらに2路線も就航するというのはそうそうあり得ない話という印象です。

 しかも示し合わせたかのように同日発表というのも特異な感覚をより際立たせ、もっといえばやや興ざめの感もあります。今年の初めにNHがチェンナイ、JLがベンガルールへの就航を発表した時も同日でしたが、どれもこれも偶然ということでしょうか。

 とはいえ、短い飛行時間と非アジアの異国感という組み合わせに可能性を感じないではなく、端から否定するのも良くないとは感じます。逆説的ですが、同一路線に4社も就航すれば運賃は下がるでしょうし、そうなれば市場が大きく膨らむ可能性もあります。旅行会社としては、路線が開設されることは何にせよ歓迎すべき話でしょう。

 続いて2位もNH、というかANAホールディングスで第1四半期決算の記事が入りました。面白いのは、翌日に掲載したJLの記事は10位にも入らず随分な開きが出たことですが、理由はよく分かりません。想像できることとしては「売上高が過去最高」の文字が注目を集めたとか、同じような記事が2日続いて飽きられてしまったとかいうことくらいですが、経験的には少し違う気もしています。

 決算の内容については、売上高がNHは3.2%増、JLは4.0%増と堅調です。ゴールデンウィーク10連休の注目度があまりにも高かったためもっと増えているような気がしていましたが、調べてみると第1四半期の旅客数は、国際線でNHが1.1%減、JLが0.5%増、国内線でNHが1.1%増、JLが4.3%増と思った以上に伸び悩んでいました。

 特に国際線については、日本政府観光局(JNTO)による調査で訪日外客数が3.6%増、日本人出国者数が11.1%増と大きく増加しているなかでは意外な結果と言って良いのではないでしょうか。

 このほか今週は、第6位に「専門性で生き残る」企画がランクインしています。最近では前々回がバードウォッチング、前回がマラソン、そして今回が美術の旅と趣味性の高い分野が続き、人が熱狂するものの数だけ専門旅行会社があり得るとあらためて実感していますが、各回それぞれ人生のドラマも垣間見え、一読者として興味深く読んでいます。

 今後も引き続き取材してまいりますが、趣味に限らずデスティネーションの専門性など切り口は色々です。我こそはという方がおられましたら、是非お問い合わせフォームよりご連絡ください。もちろん他薦も歓迎です。(松本)

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