今年度「観光白書」を閣議決定 観光の地方への経済効果を分析
政府は6月21日、2019年度版の「観光白書」を閣議決定した。増え続ける訪日外国人客数が地域に与える影響のほか、昨年相次いだ自然災害の観光への打撃にも言及。国としての施策と地方の魅力創出の両面から、真の観光立国化へ向けた潮流を紹介している。
白書では、2018年の世界・日本の観光動向の報告に続き、今年度の主軸テーマ「すそ野が拡がる観光の経済効果」と題した分析結果を掲載。消費額の増加や宿泊業の生産性向上など訪日外国人客が地方に与える好影響を提示している。一方で、オーバーツーリズムによる日本人観光客の旅行控えというデメリットにも触れたほか、昨年の自然災害がそれぞれの被災地に与えた影響も分析している。
地域の取り組み事例の紹介では、サイクルツーリズム(瀬戸内しまなみ海道)、観光快適度の見える化による分散(京都府京都市)、公共交通機関における地域住民優先入場の試行(神奈川県鎌倉市)を挙げている。
情報提供:トラベルニュース社