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タイ国際航空、上級クラスでホテルオークラ「山里」の本格和食

  • 2019年3月25日

ファーストクラスのメニュー(写真提供:TG)  タイ国際航空(TG)は3月22日、ホテルオークラ東京で記者発表会を開催し、4月1日から6月30日まで日本/バンコク間路線のファーストクラスとビジネスクラスで提供する、新たな機内食を発表した。同ホテルの老舗和食店「山里」とのコラボレーションにより、「World Elegance The Washoku」と題して本格的な和食を提供する。新千歳線と各路線の深夜便は対象外。

 監修は山里の和食調理総料理長を務める澤内恭氏が担当。ファーストクラスは「鯛と帆立の昆布じめ」や「鰆の温物」など、ビジネスクラスは「鮪のたたき」や「揚げ赤魚」など、同店ならではの本格的な料理を提供する。「湯葉入り寄せ鶏」など、塗り箱に盛り付けられた料理や、桜えびの旨煮を載せた「新生姜御飯」などは両クラス共通。

記者発表会での記念撮影  発表会の冒頭、挨拶に立ったTG本社営業担当副社長のノン・カリンタ氏は、2018年の訪泰日本人旅行者数が160万人を突破したことに触れ、現在の日泰間で49%を占めるTGのシェアをさらに伸ばすには、機内食を充実させることが重要と強調。本社機内装備統括本部長のスティラート・シリプラノン氏も「これからのエアラインは、いかに本格的で質の良いサービスを提供するかが重要」と述べた。

澤内氏  1976年にホテルオークラに入社し、2009年から和食調理総料理長を務めている澤内氏によれば、TGから企画提案を受けたのは昨年6月のことで、メニューはTGやケータリング会社のゲートグルメなどとともに10ヶ月近くかけて開発したという。機内食について澤内氏は「調理後、一旦冷やして6時間から8時間後に提供するため、味や舌触り、香りなどが変わってくる。その条件のなかで山里の味を再現できるよう、工夫を重ねた」と語った。例えば、鯛や帆立は通常の刺身ではなく昆布じめとするなど、調理方法によって保存と風味を両立させたという。

 発表会ではそのほか、カリンタ氏が記者からの質問に答える形で「LCCの参入などで競争が激化しているが、TGはプレミアムエアラインとして、価格だけでなくお客様の満足を重視していく」との考えを表明。便数の拡充については、今年7月にバンコク/福岡線を週3便増やして週10便とし、11月にはA330型機による週3便のバンコク/仙台線を開設する予定を述べた。