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オリックス不動産が宿泊施設の新ブランド設立、4分類で展開

  • 2019年2月3日

ブランドのロゴマーク  オリックス不動産は1月31日付で、旅館・ホテルの運営事業ブランド「ORIX HOTELS & RESORTS(OHR)」を立ち上げた。同社が国内で展開する旅館・ホテル計23施設のうち、運営を他の事業者に任せている10施設を除く13施設をOHRブランドの傘下とする。同社代表取締役社長の高橋豊典氏は同日開催したブランド発表会で、「OHRに含まない外資系ブランドやフランチャイズ先のノウハウ、ナレッジも吸収しつつ、OHRとの車の両輪で運営ノウハウの蓄積に努め、全施設が顧客から支持され選ばれるようにしていきたい」と意欲を示した。

 OHRはブランドコンセプトを「また行きたい。と思っていただける場所。」とし、施設内容の特性ごとに4つのカテゴリーに分けて展開する。「温泉旅館」カテゴリーには「箱根・芦ノ湖はなをり」など7施設を分類。「温泉リゾート」は「別府杉乃井ホテル」、「シティ」は「クロスホテル札幌」など3施設、「パークサイド」は「ホテルユニバーサルポート」など2施設。今後は温泉旅館とシティの両カテゴリーを中心に拡大をはかる考え。

 オリックス不動産は2002年に別府市の「杉乃井ホテル」の再生事業を引き受ける形で宿泊施設の運営事業に参入。1施設・647室でスタートした事業は18年には23施設・約5400室まで急拡大した。また自社で運営する13施設・3100室の旅館・ホテルの稼働率は約90%、リピート率は約25%に達し、ビジネスは順調に推移しているという。

(右から)代表取締役社長の高橋豊典氏、取締役副社長・運営事業本部長の似内隆晃氏  こうした状況のもと、「当社調査によれば施設の運営主体がオリックスグループだと認識すると『宿泊意向が高まった』人が4割に達しており、自社ブランドの可能性の大きさを感じ、ブランド価値を伝える工夫が重要と判断した」(高橋氏)ことがOHRブランド立ち上げの要因の一つという。

 一方で、高橋氏は「顧客ニーズの多様化が急速に進み、今後も働き方改革などによりさらに進行すると見られることから、全体を4カテゴリーに分類していち早く一人ひとりのニーズに対応できる感度を高め企画力を育てていく」こともねらいの一つとした。

 将来的には、OHR傘下におけるよりラグジュアリーなカテゴリーの展開や、顧客の会員組織化によるブランド・ロイヤルティの強化などにも取り組む。販売戦略や販路構成については、現在は宿泊施設ごとに顧客特性や市場環境が異なるため施設ごとに異なるが、将来的にはOHRとして統一的な戦略方針を打ち出す可能性もあるという。

 なおオリックス不動産では、新ブランドの立ち上げを記念して3月31日までを応募期間とし、計100組・200名に1泊ペア宿泊券をプレゼントする「ORIX HOTELS & RESORTS誕生記念キャンペーン」を実施している。