変化する香港、大橋・鉄道など開発続々、周辺エリアとプロモーションも
香港政府は12月12日、香港で「Hong Kong International Tourism Convention」を開催した。今年、香港とマカオ、中国本土を繋ぐ「港珠澳大橋」が開通し、また広州と香港を繋ぐ「広深港高速鉄道」も運行を開始するなど大きな転機を迎えた香港にとっての成長戦略をテーマとしたもので、国内外から約1000名が参加。海外からは旅行会社の社長を中心に経営幹部を招聘し、日本からも日本旅行業協会(JATA)副会長の菊間潤吾氏のほか、JTB、日本旅行、KNT、阪急交通社、ジャルパック、ANAセールス、楽天トラベルから幹部が参加した。
港珠澳大橋は10月24日に開通。総延長は55キロメートルで、うち23キロメートルが海上橋、7キロメートルが海中トンネル、残りがリンクロードと呼ばれる地上の高架部分。香港からマカオや珠海を陸路で訪れようとすると、橋の開通前には200キロメートルの距離を約3.5時間かけて移動しなければならなかったが、開通により距離は65キロメートル、時間は75分にまで短縮した。
現在は香港とマカオを結ぶシャトルバスや物流関係など認可を受けた車両のみが通行しているが、片側3車線の道路は来年以降に旅行会社のバスなどへ順次対象を拡大。また、現在は週末の出入国審査が混み合う傾向にあるものの、すでに改善の計画を立てているという。
また、広深港高速鉄道は9月23日に開通したもので、その名の通り広州と香港を深セン経由で繋ぐ路線。所要時間は香港/深セン福田駅間で約15分、香港/広州南駅で約50分という。香港側では九龍半島の香港西九龍駅が起点となり、周辺を「西九龍」とする再開発も進んでいる。
このほか、香港国際空港の再拡張計画もあり、2022年までに第3滑走路が完成予定。これにより、最終的には年間で1億人規模の旅客を受け入れ可能になるという。