日本旅行、18年上期の営業収益は3.5%減、営業・経常損失は改善
日本旅行が8月31日に発表した2018年12月期中間期(18年1月1日~6月30日)の連結業績で、営業収益(純額)は前年比3.5%減の240億2900万円だった。営業損失は8400万円減の7億3500万円、経常損失は1100万円減の4億1300万円、当期純損失は8300万円増の3億6300万円。営業費用は3.7%減の247億6500万円だった。当期純損失の増加は、前年に社員寮の売却などにより特別利益が1億2600万円発生した反動によるもの。
日本旅行単体では、販売高(総額)は1.6%増の1996億1300万円、営業収益(純額)は4.2%減の202億7000万円、営業損失は1億1300万円減の6億6600万円、経常損失は4億5800万円減の1億300万円と改善。当期純利益は700万円(前年度は3億3000万円の赤字)と黒字に転換した。日本旅行によると、単体の営業収益の減少は「航空会社との国際航空券に関わる取引形態が変更した」ことなどによるもの。取引の内容などの詳細についてはコメントしなかった。
日本旅行単体の各部門では、海外旅行の販売高は4.4%増の580億9500万円、営業収益は2.3%減の40億1500万円。マッハ、ベストツアーについては、「No.1戦略国」と位置づけるスペイン、ベトナム、カナダ、オセアニアを重点化し、ウェブ専用商品を強化した結果、販売高は8.3%増の154億400万円となった。団体旅行は他社との競争激化などにより、販売高は4.0%減の90億8600万円に。国際航空券などの単品商品は、海外出張需要の拡大により7.2%増の309億6800万円となった。
国内旅行の販売高は2.5%減の1188億9400万円、営業収益は4.6%減の131億7100万円。赤い風船はJR各社と連携して北陸、京阪神、瀬戸内方面などでJRセットプランのさらなる充実をはかったが、他社との競争激化などにより、販売高は2.9%減の416億8500万円となった。団体旅行はMICEの販売強化や学校関連のスポーツ大会・文化系イベントなど教育旅行の取扱拡大に努め、販売高は0.8%減の335億6800万円。JR券や国内航空券などの単品商品の販売高は2.4%減の407億2000万円となった。
訪日旅行などの国際旅行の販売高は19.9%増の224億8700万円、営業収益は一部の券種における収益率の低下などの影響で4.4%減の25億6200万円となった。
通期の業績予想は当初予想を据え置いており、連結での業績予想は営業収益が534億4000万円、営業利益が8億5000万円、経常利益が14億6000万円、当期純利益が9億5000万円。日本旅行単体の業績予想は営業収益が460億円、営業利益が3億5000万円、経常利益が7億1000万円、当期純利益が4億1000万円を見込む。