「手のひらの旅行会社」へ-ソフトバンク提携のhandy、元HIS平林氏参画も

タビナカ商品を年間8600万人に訴求
旅行会社にもスマホ貸出検討、差別化の一歩へ

-宿泊施設以外にhandyを貸し出す予定はありますか

平林氏 平林 訪日旅行者の場合、日本での大きな不満の1つは通信環境の悪さ。無料WiFiなどが不足しているため、海外からWiFiルーターを借りてくる訪日旅行者は多い。handyはテザリングによりWiFiルーターの代わりにもなる。災害時に画面に災害情報などを掲出する仕組みもある。

 旅行商品にhandyをセットにして貸し出せば、旅行者は安心すると思うし、旅行商品の付加価値になり、他社との差別化につながる。こうした取り組みを訪日旅行を扱う海外の旅行会社とやっていきたい。

勝瀬 こうした取り組みは、将来日本人の海外旅行でもやりたい。宿泊施設には月額980円、1日33円で提供しており、値段的にもメリットがある。災害があったとき、安否確認もhandy経由で可能だ。handy自体が旅行会社の海外支店のようなものになれる。

 日本のプレゼンスを高めることができれば、実現できると考えている。日本で圧倒的に成長することで、日本のサービスを海外でも展開していきたい。


-今後のサービス展開について教えてください

勝瀬 handyをAmazon Alexaに対応できるようにする予定。また、スマートフォンのテザリング機能を開放してWiFiルーター化するサービスも提供する。ユーザーは無料で利用できるが、ホテルがテザリングの料金を支払う必要があるもので、ホテルへの新しい料金プランを検討しているところだ。

 1ヶ月に1つくらい、新しいサービスを開始し、年内に10数個のサービスを提供したい。さまざまなアイデアがあるが、最終的に決定するのは宿泊者であるユーザーだと思う。消費者が喜ぶものを提供するため、A/Bテストを積極的に実施したい。


-ありがとうございました