北原さん(旅館こうろ)が新会長 日旅協、針谷氏勇退「やりきった」(2)

 一方、北原次期会長は、宿泊業界最大の組織である全旅連(全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会)の会長を務めた経験もあり、旅館業界の2つの看板団体の会長を歴任する初めての会長となった。就任のあいさつでは「2期4年で強固な組織をつくってもらいました。業績を後退させることなく、重責を務めたい」と抱負を述べた。

 17年度事業報告については、各委員長が成果や進捗状況を説明した。

 このうち観光立国委員会の斎藤宗治委員長(長野県鹿教湯温泉・斎藤ホテル)は、訪日旅行者の会員旅館への誘客策としてHPにインスタ映えする写真を並べ予約につなげる仕組みの構築や、国際観光ホテル整備法についての意見集約に取り組んできたことを紹介。クレジットカード委員会の森晃委員長(長野県野沢温泉・旅館さかや)は、各種決済手数料の低減化に向け、世界的決済システムであるペイパルの会員旅館への導入促進、中国のウィーチャットペイとの契約などについて報告。一方で、クレジットカード料率の低減については大きな進展がなく、今期以降の取り組みに期待を示した。

 IT戦略委員会の小野誠委員長(長野県湯田中温泉・よろづや)は協会のウェブサイト「やど日本」のスマートフォン対応や同協会の在庫管理・販売システムであるオープンウェブの販路拡大への取り組みを報告した。労務委員会の山口敦史委員長(山形県天童温泉・ほほえみの宿滝の湯)は外国人雇用問題や生産性向上へ、政府の関心が一段と強まっている現況について紹介した。


情報提供:トラベルニュース社