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札幌・名古屋・福岡の客室、20年は供給不足か-CBRE調査

  • 2018年7月30日

都市別のホテル客室数(※クリックで拡大) ロサンゼルスを本拠地とし、不動産投資マネジメントなどを展開するCBREグループのCBRE日本法人はこのほど、「2020年のホテルマーケット展望 地方都市で高まるインバウンド需要とホテル開発動向」と題したレポートを発表した。札幌、名古屋、福岡のホテルの供給動向を踏まえ、日本のホテル市場の見通しについてまとめたもの。

 レポートによれば、2017年から20年にかけ、既存の客室数に対し、札幌で18%、名古屋で31%、福岡で30%に相当する新規の客室が供給される予定。しかし、20年の訪日外客数4000万人を前提として、3都市に必要な客室数を推計した結果、需要に対し札幌で3500室、名古屋で2100室、福岡で1400室程度が不足する見通しという。

 また、新規供給ホテルのうち、ビジネスホテルは少なくとも55%を占めており、東京、大阪、京都の43%よりも偏りが大きいという。これに対し、CBRE日本法人は、地方都市のインバウンド需要の増加には、旅行者の嗜好が「体験」へとシフトしていることが密接に関係していることから、ホテルにおいても宿泊そのものの体験の質や、宿泊以外の体験などが求められるようになると主張。地方都市ではホテルの多様性が求められているとの考えを示した。

 このほか、20年の東京五輪後のインバウンド需要については、アジア太平洋地域の需要が年々拡大し、こうした傾向はしばらく続くとの見込みを説明。日本のホテル需要も拡大を続けると予想した。