トップインタビュー:南アフリカ、新体制と誘致戦略を聞く[PR]
10年ぶりにアジア太平洋地区トップが交代
ブラウワー氏はグローバルトレードの責任者に昇任で、本局のバックアップも期待
-日本市場の状況とターゲット、その取り込みを教えてください
ブラウワー 日本からの渡航者数は、2016年は前年比27.2%増の2万5802人、2017年は6.2%増の2万7410人と2年連続で増加しており、2018年の目標は1.6%増の2万7843人。継続的な成長を見込んでいるが、本局も急拡大するマーケットではないことを理解している。しかし、それ以上の送客を目指しており、年間3万人を達成したい。
メインターゲットは60代、リタイアメントの世代であるのは、これからも変わらない。「次の旅行先を考える時に南アフリカを選んでくれる世代」と認識している。この年代層には、写真撮影ツアーなど、よりテーマ性の強い旅行を提供できるよう旅行会社と話をしている。
モハメッド これに加え、日本市場では2つ、注目のマーケットがある。1つはラグジュアリー旅行を好む層、もう一つはミレニアル世代を中心とする若者層だ。こうした客層を受け入れる宿泊施設は、豪華なものから気軽に利用できるものまでバラエティはあるが、今後も色々取り揃え、紹介していきたい。
オープニングセミナーで発表したように、若者から子連れファミリー、シニアまで、幅広い年代に向けたマーケティングに引き続き力を注いでいく。シニア層には、いま、行きたくなるような季節感ある情報を発信して、すぐに旅行に出かけてもらえるようにする一方、若者や現役世代には行きたい動機を高めつつ、実現可能な旅行であることを具体的なプランで伝え、来年の旅行実施ができるよう準備を促す。シニア層はテレビ露出がメインだが、若者層や現役世代には、SNSやオンラインメディアなど、デジタルマーケティングも行なっていく。
-今後予定されているマーケティングプランを教えてください
モハメッド 今後はテレビの露出やデジタルマーケティングなど、多方面にわたるPRを展開して、認知度の向上とさらなる渡航者の増加を図っていきたい。また、日本人旅行者に親しみのある、南アフリカで使えるクーポンブックなどを作成し、よりお得で楽しめる南アフリカ旅行の提供にも力を入れていきたい。
ブラウワー 日本人旅行者が2年連続で増加した理由は、メディア露出、特にテレビの効果が大きい。昨年10月にテレビ朝日で放映された、人気の旅番組では番組の最後に旅行会社の情報を入れることで、その旅行会社への問い合わせや参加者が増加した。今年も同様に、直接的な効果のある形での露出を予定している。
モハメッド 旅行業界へのサポートも引き続き行なっていく。毎年、トレードワークショップを東京と大阪で開催しているが、7月4日開催の大阪会場では悪天候にも関わらず、多くの関係者に来場いただいた。その盛況ぶりを見ても、南アフリカに対する日本マーケットの興味が高まっていることがうかがえる。
ブラウワー 今年5月にダーバンで開催したトラベルトレードショー「Africa’s Travel Indaba(インダバ)2018」には、日本旅行業協会(JATA)の参加もあり、観光大臣や観光局CEOとの会見など、現地を直接見てもらうとともに、観光大臣や観光局CEOとの会見も行った。旅行業界での南アフリカに対する関心が高まっていることをうれしく思う。