歴史と文化、自然が織りなす魅力にあふれたケープタウン
南アフリカ最古の街、郊外ではゲームドライブも
テーブルマウンテンの麓に広がるマザーシティ
南アフリカ最南端の街、ケープタウン。その歴史は1652年、オランダ東インド会社のヤン・ファン・リーベックが補給基地としてケープ植民地を設立したときに始まる。
市の中心部には、17世紀半ばに建てられた南アフリカ最古の建物「キャッスル・オブ・グッド・ホープ」がある。元々はオランダ東インド会社総督の住居として使われていたもので、内部は博物館になっており、街の歴史を知ることができる。また目の前のケープ湾には、ネルソン・マンデラ元大統領が収監されていた監獄のあるロベン島がある。
南アフリカの気候は基本的には温暖で、乾季(4月~10月)と雨季(11月~3月)に分かれるが、ケープタウンは地中海性気候に属しているので、乾季と雨季が反対になる。海ではスポーツフィッシングやホエールウォッチング、山ではパラグライダーや登山、そして街中ではマラソンや自転車競技会など、スポーツやアクティビティを楽しむ人々を目にすることができる。
このように文化面も自然も、そしてアクティビティも充実したケープタウン。南アフリカ発祥の地として「マザーシティ」という愛称を持ち、「世界の観光都市ランキング」で1位に選出されたこともあるこの街の魅力をダイジェストで見ていきたい。
まず始めにケープタウンを代表する観光地のひとつ、「テーブルマウンテン」を紹介したい。標高1086メートルのこの山は、山頂付近がテーブルのように平らになっているため、その名が付けられた。頂上からはケープタウンの街並みが一望でき、世界一美しい街という評判が実感できる。また季節によっては散策路の脇に高山植物の花が咲いていたり、さまざまな動物や鳥を観ることができる。頂上へはロープウェイを使えば10分足らずで登ることができるし、そのロープウェイと山頂の乗り場周辺はバリアフリーになっているので、多くの人を案内できるだろう。
なお市街地から近いとはいえ、テーブルマウンテンは1000メートルを超える山である。天候の悪化により、ロープウェイの運行が中止になることもある。しかし午前中はダメでも午後から天候が回復し、運行が再開されることも多いそうだ。せっかく南アフリカまで来たのだから、可能であればスケジュールを柔軟に変更して頂上を訪れるようにしておく方が良いだろう。また歩いて登ることもできるが、その際はサンダルやハイヒールではなく、しっかりとしたシューズなどの準備が必要だ。また山頂の気温は市街地に比べるとかなり低め。そのためジャケットなどを用意しておくと良い。