東北海道は自然に食に別天地 商談会で関西市場に売り込む
ひがし北海道観光事業開発協議会(上野洋司会長)は4月24日、大阪市北区の東急REIホテルで観光商談会を開き、旅行会社や航空会社の担当者に地域の観光情報を提供した。
あいさつで上野会長は「今、東北海道は春の真っ盛りで、滝上町や大空町ではちょうど芝桜が咲き始めたところです。これから上湧別のチューリップや温根湯のツツジの花も見ごろを迎えます。またオホーツク海では流氷が去り、港が賑わいを見せ、毛ガニ漁も解禁となりました。これから盛期を迎えます。ぜひ花も海も春になった東北海道へお越しください」と語った。
続いて、野竹鉄蔵事務局長が地域全体の現況と魅力を説明した。昨冬はJR北海道などが長期にわたり運休し、南ルート(千歳―帯広―釧路など)からの観光客が不調だったものの、北ルート(千歳―旭川―網走―釧路など)からが好調だったことを報告。
また千歳中心の周遊から道内各空港やJRの駅をスタートする観光スタイルに様変わりしている傾向について野竹さんは「外国人観光客増加に伴い、東北海道エリアでも釧路や女満別の空港からスタートする観光スタイルが増えました。ひがし北海道エクスプレスバスについても区間利用が増えています」と言う。ひがし北海道エクスプレスバスは、同協議会が運営する冬季限定のバスで電話やネットで申し込む。同協議会協賛ホテルに宿泊時のみ乗車できるバスもあるので確認して利用したい。
商談会では東北海道各地の担当者が熱弁をふるった。
大雪山層雲峡・黒岳ロープウエイを運営するりんゆう観光の白石真介さんは「雲海を見に来てください。日本一早い紅葉も自慢です」。紋別市の北紋バスの神良雄社長は「冬季限定の紋別観光バスも運行しています。かわいいアザラシに会いに来てください」。北見市商工観光部観光振興課の佐藤悠平係長は「ピョンチャンオリンピックで銅メダルを取ったカーリングのチームがあるところとして全国的に有名になりました。焼肉のまちでもあり、女子旅にもおすすめです」。
また網走市観光協会の浜名みゆき事務局長は「5月20日、毛ガニを丸ごと飛ばす『カニまき』を開催します。網走一番のイベントです」。ホテル知床の柳澤亨支配人は「浜から降りてすぐに流氷ウォークができるのは知床だけです」。釧路観光コンベンション協会の福永光昭事務局長は「秋鮭水揚げ体験(参加ホテル限定)や摩周湖や屈斜路湖などをめぐる定期観光バス『ピリカ』号がお勧めです」。
さらに、標津町観光協会の久保田早也加事務局次長は「標津は昔から鮭の水揚げが多く鮭専門の水族館があります」。帯広市商工観光部観光課の大澤修平さんは「十勝は来春の朝ドラの舞台にも選ばれました。スピードスケートの高木姉妹の母校もあります」。然別湖ネイチャーセンターの谷澤智樹さんは「大阪はこんなに暖かいですが、然別湖はまだ全面結氷のままです。日本の広さを感じますよ」など、それぞれの地元の魅力を語った。
なお、ひがし北海道観光事業開発協議会は、地域の自治体や観光団体などの協力によりDMO化を推し進めており、旅行業第2種の取得も予定している。DMO化後も今までと変わらず旅行会社に向けた観光プランなどを提案していく。
情報提供:トラベルニュース社