インドネシア・エアアジアX、成田/JKT初便は日本人5割
インドネシア・エアアジアX(XT)は5月2日、成田/ジャカルタ線の就航にあわせて、成田空港で就航セレモニーと記者懇親会を開催した。記者懇親会にはXTの最高経営責任者(CEO)を務めるスリスティオ・ヌグロホ・ハヌング氏や、インドネシア・エアアジア(QZ)コマーシャル・ディレクターのリファイ・タベリ氏などが出席。懇親会の冒頭でXTのハヌング氏は、成田発初便の搭乗者数が326名で搭乗率は86.5%、ジャカルタ発初便は292名で搭乗率は77.5%だったこと、そのうち約5割が日本人だったことを明かした。
ハヌング氏は、昨年のインドネシアから日本への渡航者数が前年比3割増の伸びを示していることについて「インドネシアの人々にとって日本は“夢のディスティネーション”」と語るとともに、日本からインドネシアへの旅行者についても「インドネシアの観光業に大きく貢献している」と説明。近年の2国間関係の発展が新路線の追い風となることに期待を込めた。
QZのタベリ氏は成田発便について「ビジネス客が多くなると想定し、マーケティングの焦点をあてている」と発言。同路線を運航する他社との差別化については「本路線に参入する初のLCCとして新しいマーケットを創出する」と述べ、「完全には競合しない」との考えを示した。また、昨年に開設した成田/バリ線の今年第1四半期の搭乗率が72%となっていることについて述べた上で、成田/ジャカルタ線については「今年は80%の搭乗率をめざす」と話した。
なお、新路線ではジャカルタをハブに地方都市への乗換需要も見込み、国内線を運航するQZを中心にグループ会社のネットワークを活用していきたい考え。ハヌング氏はバリやジョグジャカルタに加えて「釣りをするにも良いところだ」とスラバヤとバンドンを推す。
販路については、成田/バリ線の6割程度が旅行会社経由に販売である一方、今年2月から売り出した成田/ジャカルタ線はインターネット経由の販売が6割以上。観光需要の高いバリ路線と業務渡航需要の高いジャカルタ路線との違いが明確に表れているという。
成田以外の就航についてハヌング氏は「将来的にはルートを拡張したいと考えている」と意欲を見せつつも、グループ会社のエアアジアX(D7)がクアラルンプールから関空や新千歳に就航していることなどについて述べ、「全体のネットワークなど諸々の要因を加味しながら計画を立てていきたい」と語るにとどめた。
XTは日本・インドネシア間を結ぶ初のLCCとして昨年5月から成田/バリ線を運航。5月1日から第2の日本路線として成田/ジャカルタ線のデイリー運航を開始した。往路のXT408便は11時30分に成田を出発し、同日の17時20分にジャカルタに到着。復路のXT408便は23時50分にジャカルタを出発し、翌日の9時10分に成田に到着する。使用機材はA330-300型機で、シート構成はビジネス12席、エコノミー365席の計377席。