フランス、パリでランデヴー開催-日仏の協力関係を確認

  • 2018年4月4日
フランス観光開発機構のブース

 フランス最大のツーリズム・トレードショーである「ランデヴー・アン・フランス(RDVEF)」が3月27日と28日、パリのポルト・ド・ヴェルサイユ見本市会場で開催された。第13回の今年は3年ぶりのパリ開催。出展サプライヤーは750団体、バイヤーは69ヶ国から947人が参加し、商談件数は2万5000件近くに上った。日本からの参加者は前年を大きく上回る58名が参加し、商品開発への意欲が伺えた。

マゼンク氏

 フランス観光開発機構在日代表のフレデリック・マゼンク氏は「18年3月現在、日本人観光客数が前年同期比で32.8%の伸びを示す、パリ・イル・ド・フランス地方でのRDVEFに多数の参加者を迎えて、フランス観光の促進にさらに勢いがつくことを期待している。地方の旅、シニアの旅、学生向けの旅と多様なマーケットの開発に、RDVEFでの情報と商談が役立てばと思う」と期待を述べた。

左からカミル氏、菊間氏、マンティ氏

 今回のRDVEFには、ワールド航空サービス代表取締役会長で日本旅行業協会(JATA)副会長の菊間潤吾氏も参加し、フランス観光開発機構総裁のクリスチャン・マンテイ氏と会談をおこなった。菊間氏は「RDVEFは内容の濃い多様なミーティングができる重要な機会。良く知っていると思っていた地方についても新しい情報が得られる」と語り、自らもロワール地方のシャンボール城などで有意義な視察ができたと述べた。

 フランス観光開発機構には、フランスからの訪日旅行者が増えたことで、オンシーズンのフランスへの航空座席の確保が難しくなっている状況を説明。便数や座席数の確保、日仏の協力関係の強化など、さらなる観光促進をはかるための積極的な取り組みを求めた。

 要望を受けたマンティ氏は、日仏業界の協力関係のさらなる強化に期待するとともに、積極的な取り組みを続ける旨を述べた。今回の開催地のパリを含むパリ・イル・ド・フランス地方観光局プロモーションディレクターのハミッド・カミル氏も、日本人観光客が求めるものについて、具体的な情報交換などに意欲をみせた。

ダウラス氏

 2日間の商談の前後には、14コースに分かれてツアーを実施。このうち、ミディ・ピレネーとラングドック・ルシヨンの地方観光局が17年に合併したオクシタニー地方観光局のツアーでは、人気スポットのルルドの泉や、世界遺産の城塞都市カルカッソンヌなどなどを訪れた。同観光局広報部長のジャック・ダウラス氏は同地方について「山間部から地中海沿岸までを含み、ハイキングやスキー、ツール・ド・フランスの自転車コースなどのアクティビティが可能な豊かな自然や、フランス随一のブドウ畑面積を誇るワインを知ってもらえれば」と述べ、参加者からは「すぐに商品化できるだけの自然や村の美しさに驚いた」との声が聞かれた。

 そのほか、今後のプロモーションエリアとして注目されるのが、19年に没後500年を迎えるレオナルド・ダ・ヴィンチが晩年を過ごしたサントル・ヴァル・ド・ロワール地方。19年はルネサンス500周年で、歴史的な美しい城に、文化やアートのイベントの数々が観光のポイントになりそうだ。