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日本遺産「竹内街道・横大路」を行く 悠久の歴史ストーリー、点を面に表現できるか(1)

 大阪府と奈良県の間には「日本最古の官道」、竹内(たけのうち)街道・横大路が通る。2017年4月、文化庁の「日本遺産」に認定され、沿線に残る1400年の歴史を観光に生かそうと、地元では誘客への取り組みが進む。2月、旅行会社や観光を学ぶ学生、留学生を招きモニターツアーが行われた。

 竹内街道・横大路は、日本書紀の613年の条に記された難波津と飛鳥の都を結ぶ「大道(おおじ)」。大陸外交の玄関口だった難波津と都を結び、シルクロードへとつながる古代日本の人流、物流の大動脈だった。

 ツアーは大阪府、奈良県の沿線12自治体でつくる竹内街道・横大路活性化実行委員会の事業を近畿日本ツーリスト関西・関西MICE支店が受託して実施。日本遺産認定を機とした観光ルート化を目的に、沿線の歴史的資産をつなぎ、歴史風土の“ストーリー”を訴求するねらいだ。

 結論から言うと、今回は沿線各市町村が推薦したスポットを訪ねたが、悠久の歴史物語はなかなか伝わりにくかった。大阪市・難波宮跡、難波大道と竹内街道の結節点である堺市・金岡神社などで地元ガイドの案内を受け、訪れたスポットの羽曳野市・飛鳥ワイン、太子町・大道旧山本家住宅、葛城市・相撲館けはや座、大和高田市・長谷本寺も含め、どうしても“点”の説明になり、街道全体の物語として捉えることは難しい。


情報提供:トラベルニュース社