旅券発行数が3年連続の増加、17年は5.7%増の411万冊に

  • 2018年2月21日

 外務省によると、2017年の国内外での旅券発行数は前年比5.7%増の411万4714冊となり、3年連続で増加した。このうち国内における一般旅券の発行数は5.9%増の395万9468冊で、最後に400万冊台を記録した10年の418万5080冊や、翌11年の396万1382冊に近い水準にまで回復した。同省は発行数が増加した理由として、17年の海外旅行者数が4.5%増の1788万9300人(推計値)となり、16年に続き増加したことなどを挙げている。

 国内で発行した一般旅券のうち、5年旅券の発行数は39.1%を占める154万9590冊、10年旅券は58.5%の231万5587冊。残りの2.4%を占める9万4291冊は記載変更によるものだった。年代別では19歳以下が87万4767冊で最も多く22.1%。次いで20代が82万727冊となり、30歳未満が全体の42.8%を占めるなど、概ね前年と同様の傾向を示した。

 男女別では男性が190万2842冊、女性が205万6626冊で、女性が男性より多く、全体の51.9%を占めた。20代は特に女性の割合が大きく、男性が35万3131冊、女性が46万7596冊となった結果、女性は昨年から0.1ポイント増加して57.0%に達した。

 月別の発行数が最も多かったのは8月で42万2643冊。以下は3月が38万111冊、1月が37万1845冊となった。例年通り、学校などの長期休暇にあわせて申請が多くなる傾向が認められた形となる。

 都道府県別では、東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県の1都3県で国内全体の39.4%を占めた。前年からの増加幅が最も大きかったのは熊本県で19.8%増の4万2071冊で、昨年1位の沖縄県は18.5%増の4万7169冊で2位となった。発行数が減少したのは2県で、福島県が1.5%減の3万3870冊、鳥取県が0.2%減の1万322冊となった。

 在外公館における一般旅券の発行数は前年比0.8%減の12万3365冊で、総発行数の3.0%。地域別の割合は北米が最も多く34.1%を占め、以下はアジアが32.7%、欧州が18.1%と続いた。

 なお、届出のあった一般旅券の紛失・盗難件数は1.0%増の4万198件で、ここ数年は減少傾向にあったものの昨年に続く増加となった。このうち海外での紛失・盗難は19.0%を占め、件数は6.7%増の7657件。海外で発覚した日本国旅券の不正使用件数は33件・45冊で、前年の34件・37冊から件数は減少したが冊数は減少した。