JTB、オーストラリアへ重点送客、「アライアンス航空」チャーターも

(左から)QQ・CEOのリー・スコフィールド氏、TA日本局長の中沢祥行・ジョー氏、駐日オーストラリア大使のリチャード・コート氏、JTB高橋氏、JTBWV生田氏

 JTBは2018年4月から19年3月までの1年間、2年目となる「グローバル・デスティネーション・キャンペーン」として、オーストラリアへの送客を強化する。すでにオーストラリア政府観光局(TA)との間で協力の覚書を締結し、2月14日にはオーストラリア大使館で発表会も開催。JTB代表取締役社長の高橋広行氏(高ははしご高)は、「(パッケージや団体など)全チャネルを総動員して、OTAにはできない当社ならではの旅の感動、価値を提供していきたい」と意欲を語り、17年度見込み比で20%増となる8万人の送客をめざす目標を掲げた。

 JTBのグローバル・デスティネーション・キャンペーンは今年度初めてシンガポール政府観光局(STB)と実施。期間を1ヶ月ほど残しているが現時点では取扱人数が約50%増で推移しており、16年度の7万人から11万人に増加する見通しだ。

 JTB執行役員でJTBワールドバケーションズ(JTBWV)代表取締役社長の生田亨氏によると、シンガポールとの間では社員研修の強化を実施し社内セミナーのほか研修旅行や、個人旅行の補助も実施。現地に実際に訪れた人数は延べ約1500人となり大きな成果となったという。

 オーストラリアとの間でもこうした取り組みをし、さらに航空仕入も強化。8月にはカンタス航空(QF)をダーウィンへチャーターし、ダーウィンとカカドゥ国立公園などトップエンドを乾季に訪れるツアーのほか、ウルルやケアンズ、ゴールドコースト、シドニーへのツアーも造成。

 また、オーストラリアのチャーター航空会社であるアライアンス航空(QQ)と契約し、ゴールドコースト/ウルル間で20本の国内線チャーターを用意。日豪間の路線網拡充で需要も伸びるなかで、座席不足により取りこぼしているウルルへの需要取り込みをはかる。なお、ウルルは19年10月26日をもって登山が禁止されることが注目されているが、JTBとしてはそれに先駆けて積極的に勧めることはしないという。

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QQチャーターで提案多様化、全店舗プロモーションも