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JATA、トルコ視察で安全対策を確認、今年は目標10万人

  • 2018年1月25日

志村氏  日本旅行業協会(JATA)理事長の志村格氏は1月25日に開催された定例記者会見で、同会の海外旅行推進委員会が1月11日から16日までの3泊6日の日程で実施した「トルコ復活に向けたイスタンブール等視察」について報告した。トルコ政府からの要望を受けて実施したもので、ピーク時の2012年には約20万人に上ったものの、近年はテロ事件やクーデターなどにより低迷を続けているトルコの治安状況などを確認して業界内外に情報を発信し、日本人旅行者数の回復をはかることがねらい。トルコ政府の発表によれば、17年の日本人旅行者数は11月までの累計で前年比7.3%増の4万4685人となっている。

 視察団には、JATAから副会長でアウトバウンド促進協議会会長も務める菊間潤吾氏など14名、在日トルコ大使館から1名、ターキッシュエアラインズ(TK)から2名の計17名が参加。一行は、イスタンブールではTKの本社やイスタンブール県庁、トルコ旅行業協会、駐トルコ日本大使館、ブルーモスクなどの主要観光地、今年10月にオープン予定の第3空港などを訪問した。

 このうちTK本社では、早期の年間20万人への回復に向け意欲を伝えるとともに、関空/イスタンブール線の運航再開を要望。県知事の表敬訪問においては、今年の目標として10万人を掲げていることを説明した。市内の主要観光地では、治安状況や安全対策の確認に重きを置き、監視システムなどの状況を視察したほか、ツーリストポリスに日本人専用セクションがあることについても説明を受けた。そのほかには文化観光副大臣とも意見交換し、トルコにおける「日本文化センター」の開設、9月の「ツーリズムEXPOジャパン」への参加、19年を「日本とトルコの観光年」とすることなどを要望した。

 その後は2班に別れて、それぞれカッパドキアとイズミルを訪問。カッパドキアでは地元の観光ホテル協会との意見交換などを実施。イズミルではアウトバウンド促進協議会が「ヨーロッパの美しい街道・道20選」に選出した「エーゲ海オリーブ街道」のリゾート地を視察したほか、商工会議所との意見交換も実施した。

 志村氏は今回の視察を振り返り「現地関係者の回復に向けた強い熱意を感じた」と説明。現地では「見える警備」と私服警官などの「見えない警備」により、十分な安全対策が取られているとの見解を示した。また、イスタンブールなど観光客が訪れるエリアの多くは外務省の危険情報のレベル1か指定外となっていることを改めて説明し、今後の旅行会社による商品造成に期待した。