関西がインバウンドけん引 ブロック戦略会議開き官民連携の取り組み確認

 観光立国の実現に向けて観光産業界や国、地方公共団体などの連携を強化し、関西への訪日外国人旅行者の誘致を促進する「第2回観光ビジョン推進関西ブロック戦略会議」が12月20日、大阪市中央区のホテルプリムローズ大阪で開かれた。

 同会議は今年度発足し観光産業促進、交通対策、航空・外航クルーズ、観光地域づくり、はなやかKANSAI魅力アップの5つのワーキンググループを設置。訪日外国人旅行者に対する課題解決や新たなサービスの提供について取り組んできた。各グループの成果や今後の取り組み方針について報告した。

 観光産業促進ワーキンググループからは関西観光本部が取り組む手ぶら観光サービスや多言語コールセンターの設置、交通政策からは大阪府下でスタートしたインターナショナルビジターズタクシーなどが報告された。航空・外航クルーズは、先端技術を活用した出入国審査の実現や和歌山下津港の大型客船入港に対応した岸壁整備などについて、観光地域づくりは福井県小浜市の周遊バス運行や淀川舟運を活用した観光促進の取り組みなどについて紹介した。

 また、はなやかKANSAI魅力アップは、京都迎賓館の一般公開の通年実施、国立公園のブランド化、関西の食文化などテーマを絞った情報発信強化策などの報告があった。

 簗和生国土交通大臣政務官はあいさつで「国と地方、官と民が密接に連携し観光立国の取り組みをより推進していく必要がある。事業者の壁を越え互いに連携していくことをより一層進めていただきたい」と呼びかけた。

 坂野公治近畿運輸局長は「インバウンドは、関西が全国をけん引している。古都京都・奈良をはじめ魅力ある公共施設、食など豊富な観光資源が利便性の高い交通ネットワークで結ばれている。20年4千万人、30年6千万人を達成するためにオール関西で取り組み、関西が全国の先駆的な事例になるよう推進していきたい」と述べた。


情報提供:トラベルニュース社