新門司港初の公共交通乗り入れ 名門大洋フェリー、高速バス熊本便延伸で
名門大洋フェリー(大阪市、野口恭広社長)の福岡県・新門司港ターミナルへの公共交通の乗り入れが初めて実現する。12月1日、九州産交バスが運行する熊本との直通高速バスが延伸し、フェリーとの乗り継ぎが容易になる。課題だった2次交通の幅が広がり、大阪から九州観光の玄関口としての存在感が一層高まりそうだ。
新門司港へ乗り入れるバスは「ぎんなん号」。これまで熊本と北九州・小倉を結んでいたが、同日のダイヤ改正で新門司港まで延伸するよう認可を申請している。
新門司港は市街地から離れた立地で、現地での「足」の確保が課題だった。今回の延伸で九州―関西間のアクセスの利便性が高まり、ターミナルとしての機能が向上。目的地への交通手段として幅広い周遊が可能になるなど、熊本だけでなく九州観光の活性化につながることが期待されている。
ぎんなん号は1日3往復。熊本市・西部車庫発は7、11、14時ごろ発、同港発は6、14、17時ごろ発で、両地を約4時間20分で結ぶ。このうちフェリーとの乗り継ぎは1日1往復。九州道・高速基山バス停では九州各地への乗り継ぎができる。
延伸初日には同港で記念イベントを開催。バスの出迎えとフェリーの見送りを行う。
同フェリー関係者は「公共交通の乗り入れは長年の悲願でした。今後もターミナルの利便性向上を図り、関西からの海上移動手段として『人と地域』を結ぶ取り組みをしていきます」と話している。
情報提供:トラベルニュース社