現地レポート:JAL就航を機に知るメルボルンの魅力、近郊も
成田から豪州第2の都市に直行便
新たなツアー造成の可能性を探る
市内では世界遺産の庭園や市場を観光
「トレジャー・ハント」で街歩きの魅力発見
到着翌日の2日目はメルボルン市内の主要な観光スポットを見学。2004年にユネスコの世界文化遺産にオーストラリア初の文化遺産として登録された「王立展示館とカールトン庭園」、同国最大の市場の「クイーン・ビクトリア・マーケット」、大型観覧車の「メルボルン・スター・オブザーベーション・ウィール」を見学した。その後は市内を運行する路面電車のなかで食事を楽しめる「コロニアル・トラムカー・レストラン」で昼食を取り、南半球では最も高い展望台「ユーレカ・スカイデッキ」を訪れた。
夕食前には、開業して間もないブティックホテルの「QTメルボルン」を視察。同ホテルで一般誌のグループと合流して開催した晩餐会には、ビクトリア州政府観光局ヘッド・オブ・インターナショナル・マーケティングのカルメン・スミス氏、JLオーストラリア・ニュージーランド地区ビクトリア・南オーストラリア・タスマニア州統括の安光晋作氏も出席した。
スミス氏は、2017年度(16年7月~17年6月)に同州を訪れた日本人旅行者の数が、前年比24.0%増の6万6100人と豪州全体の伸び率を上回る増加を見せたこと、消費額の伸びも好調だったことについて謝意を表明。大幅な増加の要因は、昨年末にカンタス航空(QF)が成田/メルボルン線のデイリー運航を開始し、あわせて欧米でのテロにより海外旅行需要の一部がより安全と見られるオーストラリアにシフトしたことなどが要因と考えられるが、スミス氏は日系キャリアの直行便就航という追い風を受けて「さらに多くの日本人に訪れていただけることを楽しみにしている」と期待を示した。
安光氏は挨拶において「業務渡航と訪日旅行については一定の需要が見込める。これから伸ばせる余地が大きいのは日本人の観光客」と述べ、旅行会社とメディアに協力を求めた。安光氏によれば、当面の需要は日本発4割に対して豪州発6割、観光7割に対して業務渡航3割となる見込みで、日本人の観光客は3割程度となる見込み。本誌の取材に対しては「50代や60代にはハネムーンでオーストラリアを体験した方々も多いので再訪に期待したい」「グレート・オーシャン・ロードなど近郊の定番スポットも素晴らしいが、カフェ巡りなどメルボルンには街歩きの良さもあるので、滞在型の観光も訴求していきたい」とヴィジョンを語った。
3日目の午前中は、旅行会社のグループを率いたビクトリア州政府観光局日本・韓国局長の高森健司氏のプロデュースによるゲーム「メルボルン・トレジャー・ハント」を実施。3名または4名からなる3チームに分かれ、地図を片手に市の中心部や郊外に足を運び、「ビクトリア州議事堂の入口に続く石段の数は」「人気のカフェ『ブラザー・ババ・ブーダン』の内装の特徴は」といったクイズに答えるゲームで、参加者は短時間でコンパクトにまとまった市街地と、落ち着きのある郊外の両方の街歩きを楽しんだ。