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観光地の交通渋滞対策へ革新 国交省、鎌倉や京都など選定

 国土交通省は9月7日、交通渋滞対策の面から観光地の魅力アップを図ろうと「観光交通イノベーション地域」4地域を選定した。ICT(情報通信技術)やAI(人工知能)といった最先端の技術を生かし、警察や観光部局と連携して交通需要制御など観光地の渋滞対策の実験・実装を行う。

 公募のあった4地域をそのまま選定し、地域の実情によって2つの取り組み区分に分類。地域道路経済戦略研究会の意見や、地域が抱える課題、これまでの取り組みを勘案して、今年度から具体的に稼働する「ICTによる人や車の動向把握などの実証実験に着手するエリア観光渋滞対策の実験実施地域」に神奈川県鎌倉市と京都市、今年度は計画の具体化を目指す「今後の取り組み方針や実験計画などのさらなる具体化に向けて検討を行う地域」に長野県軽井沢町と兵庫県神戸市をそれぞれ選定した。

 今回取り組み渋滞対策は、ETC2・0やAIカメラで人や車の動きの情報を収集、AIの学習・分析・予測能力を生かして人や車の流れを最適化。これを対象エリアの交通需要マネジメントや信号制御、道路空間の再編にまでつなげようというもの。

 今後は選定地域での実験・実装と、産学連携による新しい技術の採用やエリアマネジメント方策の提案、新技術適用に向けた制度の検討も行い、将来的にほかの観光地への展開を視野に入れる。


情報提供:トラベルニュース社