ツーリズムEXPO、過去最高の1310社が出展-「最大級の旅の祭典」に

  • 2017年9月7日

越智氏  日本旅行業協会(JATA)によれば、9月21日から24日まで東京ビッグサイトで開催する「ツーリズムEXPOジャパン」のうち、展示会に出展する予定の企業・団体数は前年比11%増の約1310企業・団体となり、過去最高を記録した。出展コマ数も昨年から30コマ増の2130コマで、同じく過去最高となる見込み。9月7日の業界誌向け定例会見で、JATA事務局長でツーリズムEXPOジャパン推進室事務局代表の越智良典氏は、「実質的に世界最大級の旅の祭典になってきた。展示会としても日本でも10本の指に入るのでは」と喜びを表明。「参加しないと日本の観光は語れない、というイベントにしたい」と意気込みを示した。

 出展コマ数のうち、海外は18コマ増の675コマ、国内は9コマ増の657コマ。旅行会社や航空会社、ホテル、IT関連企業などの「その他」は、同時に開催するツーリズムEXPOジャパンと日本経済新聞社による「インバウンド・観光ビジネス総合展」に出展先を移したことなどから、11コマ減の269コマとなった。海外からは前年比10ヶ国・地域減の130ヶ国・地域が、国内からは47都道府県が参加する。

 越智氏は海外からの参加国・地域の減少について、「ポスターの掲出のみで参加している国の減少によるもの。海外のコマ数は増えており、展示会の中身は充実した」と強調。同推進室室長の早坂学氏も「イベントの価値を感じた出展者がコマ数を増やしてくれている」と話した。

 越智氏は、今年は「BtoBの充実」をテーマに、商談会などを強化していることを改めて説明。「BtoBとBtoCの複合イベント化をめざしており、来年にはイベントとしての完成形ができる。日本各地で展開するためのプロトタイプにしていきたい」と話した。なお、19年のツーリズムEXPOジャパンは大阪開催を予定している。

 商談会は「アウトバウンド商談会」「国内商談会」に加え、「訪日ランドオペレーター商談会」を新設。アウトバウンド商談会のバイヤー数は50%増の191社、セラー数は24%増の366社、国内商談会のバイヤー数は63%増の91社、セラー数は59%増の233社となる見通しだ。訪日ランドオペレーター商談会のバイヤーは31社、セラーは89社。特にアウトバウンド商談会については、地方からの参加者や団体担当の参加者の取り組みを強化しており、地方からの参加者の宿泊・交通費の一部を補助する取り組みなどがバイヤー数の増加に繋がった。

 このほか、越智氏はツーリズムEXPOジャパンに合わせて、旅行業関係の企業・団体に会合を実施するよう働きかけたことを紹介。在日航空会社代表者会議(BOAR)、エコツーリズム協会、太平洋アジア観光協会(PATA)などの会合や、旅行会社の社内会議などが会議棟で開催されるという。越智氏は「会議後にイベントを見学することが年中行事化するようにしていきたい」と話した。