アウト促進協のセミナーシリーズ開幕、第1弾は南太平洋
「モアナ」の舞台のポリネシアと
素朴なメラネシアの魅力を深掘り
▽PXはミクロネシア路線も、ソロモンは政観開設
後半では、ニューギニア航空(PX)旅客営業部長の高山一氏が「南太平洋離島路線のネットワークについて」と題したプレゼンテーションを実施。パプアニューギニアの首都のポートモレスビーから、ソロモン諸島やバヌアツなどメラネシア諸国への乗り継ぎの利便性について説明した。このうちバヌアツについては、ポートモレスビーと首都のポートビラを結ぶ路線を今年3月に週2便に増便したこともアピール。本誌にも掲載している業界向けの優待ツアーなどを活用し、現地に足を運んでみることを提案した。
なお、高山氏は今年4月の日本・パプアニューギニア間の航空交渉により、ミクロネシア連邦経由便を開設できるようになったことも説明。PXは昨年12月からミクロネシア連邦のチュークとポンペイへの路線を開設しているが、同社によれば週2便を運航している成田/ポートモレスビー線の今後の増便においては、チュークかポンペイ経由になる可能性もあり、実現すれば日本からミクロネシア連邦を訪れるダイバーなどを取り込めるという。
ソロモン諸島については、パプアニューギニアの現地旅行会社でソロモン諸島観光局パートナーも務めるピーエヌジージャパンの代表取締役の山辺登氏が魅力を開設。パプアニューギニアと同様に、豊かな自然と素朴な伝統文化、あわせて日本人にとっては太平洋戦争の戦跡も重要な観光資源となっている同国の概要について語った。あわせて、今年5月には政府観光局の日本事務所も開設されたことを報告。今後は情報発信を強化する旨を伝えた。
最後は、ランドオペレーターのトラベルファクトリージャパンから、営業第2グループの貞包喬氏が登壇し「バヌアツの魅力」と題したプレゼンテーションを実施。主要な島々の概要について解説するとともに、世界的に広まった通過儀礼のバンジージャンプや、コショウ科の植物の根から造る鎮静作用のある飲料「カヴァ」など伝統文化の魅力について語った。また、ポートビラには日本人が経営するホテルもあることなどを紹介し、安心して送客できるデスティネーションとしてツアーの造成を呼びかけた。
アウトバウンド促進協議会は、8月中には「北アフリカ・マグレブ諸国の最新旅行事情と注目のデスティネーション」と題して、アルジェリア、チュニジア、モロッコもセミナー開催。今後は9月下旬の「ツーリズムEXPOジャパン2017」での第2回総会を経て、アフリカやヨーロッパ、アセアン諸国などのセミナーを12月11日まで開催する。