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冬の需要取り込みに各観光局が注力-RVC2017(2)

  • 2017年6月14日

「チームカナダ」で需要拡大へ
独自の素材をアピール

ノースウエスト準州(NWT)
オーロラと国立公園の組み合わせを提案、18年に新ホテル開業

日本オフィスの田中氏  NWT観光局では、ユーコンから続く「デンプスター・ハイウェイ」が今年10月末に同州最北の町であるタクトーヤークツまで延伸される予定であることから、夏の新しい素材として北極圏のドライブを提案。日本事務所アカウントマネージャーの田中映子氏は「6月終わりから7月初めの白夜の時期がおすすめ」と推奨する。また、イエローナイフでのオーロラ鑑賞と、日帰りが可能なウッド・バッファロー国立公園など周辺観光地との組み合わせもアピールしていく考えだ。

 このほか、18年8月にイエローナイフに待望のラクジュアリーホテル「ソルスティス(Solstice)」が開業予定であることを紹介。全37室のアルコール類も含むオールインクールシブのホテルで、オーロラ鑑賞用に専用のジャケットが用意されているほか、客室の外にはデッキも設けられている。田中氏はこのホテルの開業によって、「ラグジュアリーマーケットへの訴求力も高まる」と期待をかける。


ユーコン準州
夏から秋にかけての送客重視、ドーソンシティの商品化へ

(左から)アジアパシフィック担当のマーケットマネージャーの山本氏、日本地区セールス担当の高橋由香氏  ユーコン準州観光局は、引き続き夏から秋にかけての送客に注力する。ホワイトホースからアラスカ州のスキャグウェイ、世界遺産のクルアニ国立公園などを結ぶルート「ゴールデンサークル」や、スキャグウェイとユーコン準州のカークロスを結ぶ山岳列車「ホワイト・パス&ユーコン・ルート」のアピールを強化する考え。冬は定番のオーロラ鑑賞に加えて、ドーソンシティに新しいランドオペレーターが誕生したことから、同市を組み込んだ商品化を働きかけていく。

 なお、同観光局の本局では、新たに日本人の山本安彦氏がアジアパシフィック担当のマーケットマネージャーに就任した。


ケベック州
日本市場重視も戦略や予算は未定

(左から)アジア・中国担当マーケットマネージャーの高玲氏、インターナショナルマーケティング担当ディレクターのラベル氏  16年から新体制となったケベック州観光局は、RVC2017が開催されていた時点では各マーケットの戦略や予算配分は未定。同局インターナショナルマーケティング担当ディレクターのドミニク・ラベル氏は「各マーケットの動向を分析した後、新しい戦略を立案することになる」と話すも、時期については明言を避けた。ただし日本市場については、秋の紅葉シーズンにモントリオール、ケベック・シティ、モン・トランブランなどへ安定的な送客が見込めるため、「最重点市場に次ぐ『セカンダリーマーケット』として重視している」と話した。なお、同観光局は13年11月末に日本事務所を閉鎖している。


取材協力:カナダ観光局
取材:山田友樹