政府、17年度の観光アクションプログラム策定、ビジョン実現へ
▽通訳案内士やランオペの制度整備、「キッズウィーク」推進も
その他の各種施策は、規制面では業務独占規制廃止後の通訳案内士の質の維持と向上に向け、法改正を受けて定期的な研修受講の義務化を導入するとともに、通訳案内士試験の内容を見直す。ランドオペレーターについては登録制度を導入して業務を適正化するとともに、地域限定旅行業務取扱管理者制度の創設などとあわせて、地域限定旅行業の業務範囲を見直す。民泊については、「住宅宿泊事業法」の制定によりサービスの適正な運営を確保する方針を明示した。
人材育成については、トップレベルの経営人材の育成拠点を一橋大学と京都大学の大学院に形成するべく、「観光MBA」の開学準備を推進。また、学校教育法を改正して実践的な職業訓練をおこなう専門職大学を創設すること、外国人材の活用に向けた環境の整備なども掲げた。そのほか、宿泊産業の生産性向上に向け、「観光産業革新検討会」が7月を目途に取りまとめる内容を踏まえて支援策を検討するとした。
訪日外国人への対応については、JNTO認定の外国人観光案内所を17年度中に1000ヶ所程度にまで増やすほか、観光地周辺の公衆トイレの洋式化、地方の観光地における多言語音声翻訳システムの実証実験なども実施する。また、ムスリム誘客のためのアクション・プランを新たに策定する。
そのほか「キッズウィーク(仮称)」として、学校の夏休みなどの長期休暇の一部を学期中の平日に移して設定する、学校休業日の分散化にも取り組む方針。あわせて分散に連動した有給休暇取得なども推進する。