16年度の旅行収支は1.3兆円の黒字-3月は788億円の黒字に

 財務省によると、2016年度の旅行収支は1兆2789億円の黒字で、黒字幅は前年から74億円増加した。受取額が1735億円増の3兆3780億円だったのに対し、支払額は1661億円増の2兆991億円。日本政府観光局(JNTO)によると、16年度の訪日外客数は16.2%増の2482万3402人で、日本人出国者数は7.0%増の1748万5970人だった。

 旅客や貨物の航空輸送と海上輸送、建設や金融などを含めた「サービス収支」は1兆5058億円の赤字で、前年から赤字幅を1531億円拡大した。航空輸送のうち旅客は、受取額が53億円減の2897億円、支払額が408億円減の7965億円で5068億円の赤字となり、前年から赤字幅を354億円縮小した。海上輸送の旅客は受取額が4億円減の7億円、支払額が19億円増の111億円となった結果、赤字は24億円増の105億円となった。

 3月単月の旅行収支は788億円の黒字で、黒字幅は前年から365億円縮小した。受取額は14億円増の2935億円で、支払額は379億円増の2147億円。JNTOによると、3月の訪日外客数は9.8%増の220万5700人で、日本人出国者数は12.1%増の173万9000人だった。

 サービス収支は1804億円の黒字で、前年から826億円減少した。航空輸送のうち旅客は、受取額が11億円増の274億円だったのに対し支払額が10億円減の748億円となり、赤字幅は21億円縮小して474億円となった。海上輸送の旅客は受取額が前年並みの1億円で、支払額は4億円減の10億円となり、赤字は5億円減の9億円となった。

※旅行の受取額は訪日外国人旅行者、支払額は日本人海外旅行者の、それぞれの宿泊費や飲食費など。輸送は旅客や貨物の運賃