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16年度の宿泊業倒産は18件減の74件、19年ぶりの70件台

  • 2017年4月11日

 東京商工リサーチ(TSR)によると、2016年度の宿泊業の倒産件数は前年比18件減の74件となり、1997年以来19年ぶりに70件台にまで減少した。件数が100件を下回ったのは3年連続。東日本大震災関連の倒産は6件減の5件で、負債総額は197億9600万円減の344億2400万円となった。

 主な倒産は、今年の3月に37億円の負債を抱えて破産した長崎県雲仙市の東洋館など。昨年12月に特別清算決定を受けた、岩手県盛岡市のMCH(旧社名:盛岡シティホテル)の負債は30億9100万円だった。

 倒産の形態別では「破産」が全体の72.9%を占める54件で最も多かった。近年増加している、再編による「特別清算」は17.6%を占める13件で、昨年の26件から半減した。

 倒産の原因別では「販売不振」が最も多く、全体の66.2%を占める49件。TSRによれば、地方を中心に業績回復のきっかけを掴めない小規模業者が倒産するケースが多いという。

 17年3月単月の倒産件数は4件減の7件で、負債総額は66億8300万円減の60億9000万円。昨年3月に負債額が大きい倒産が相次いだ反動により半減した。東日本大震災関連倒産は1件だった。

 なお、16年度の旅行業の倒産件数は2件増の27件で、負債総額は184億2300万円増の214億2400万円。てるみくらぶと関連会社の倒産が額を大きく引き上げた。3月単月の倒産件数は2件増の5件で、負債総額は186億7800万円増の188億2400万円だった。旅行業の詳細は別途記載(下記関連記事)。