MSC、18年5月に初の自社日本発着クルーズ、阪急チャーター後

  • 2017年4月11日

発表会には各寄港地の行政や港湾関係者などが参加した イタリアのMSCクルーズは2018年の5月6日から15日まで、客船「MSCスプレンディダ」(総トン数:13万7936トン、最大乗客定員:4363名)で、初の自社運航による日本発着クルーズを実施する。同年の4月28日から5月6日にかけて予定する、阪急交通社の日本発着チャータークルーズの直後におこなうもの(関連記事)。行程は横浜発着の9泊10日で、伏木富山、金沢、舞鶴、釜山、鹿児島、高知を巡る。取扱目標人数は4000名。

MSCクルーズのモレリ氏  このほど駐日イタリア大使館で開催した商品発表イベントで、MSCクルーズ代表取締役社長のオリビエロ・モレリ氏は「日本のお客様にイタリア式、地中海式のおもてなしを提供したい」と意欲を示した。モレリ氏によれば、これまでに延べ10万人の日本人がフライ&クルーズで同社の地中海クルーズなどに参加しており、17年は前年比60%増を見込むという。

 日本発着クルーズのターゲットは日本人で、シニア層から家族、若者、ハネムーナーなど幅広い層を取り込む考え。「フライ&クルーズで遠くに行けないお客様にもリーチし、MSCクルーズを身近に感じてもらいたい」と語り、リピーターに加えてファーストタイマーの取り込みにも意欲を示した。

MSCスプレンディダ  MSCスプレンディダは客室の76%がバルコニー付き。最上級クラスの「MSCヨットクラブ」を設定しており、スイート仕様の客室で24時間のバトラーサービスを提供するほか、専用のレストランやバー、ラウンジ、プールなども備える。

 クルーズ代金は「内側ベッラ」を2名1室で利用した場合、大人1名9万9800円。販売は旅行会社経由で4月10日から開始した。旅行会社からの注目度は高く、問い合わせも多いことから、8月には客室が完売する見込みという。旅行会社には日本発着クルーズ専用のパンフレットや、付箋やメモパッドなどの販促グッズを提供。セミナーも全国各地で実施する。

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