政府、観光基本計画を閣議決定、新ビジョンを反映
政府は3月28日の閣議で、2017年度から20年度までの「観光立国推進基本計画」を決定した。06年に制定された観光立国推進基本法に基づき、適宜改定することが決められているもので、観光庁で2月まで議論したのち、パブリックコメントを経て取りまとめた。昨年に政府が策定した「明日の日本を支える観光ビジョン」で示した、20年の訪日外国人旅行者数4000万人、年間訪日旅行消費額8兆円、訪日リピーター数2400万人、訪日客の地方における延べ宿泊者数7000万人泊などの目標を盛り込んでいる。
計画の基本方針は「観光ビジョン」を踏まえて、「国民経済の発展」「国際相互理解の増進」「国民生活の安定向上」「災害、事故等のリスクに対する備え」の4つで構成。目標数値は「観光ビジョン」で定められているものについては同様に変更した。そのほか「アジア主要国(日本・中国・韓国・豪州・シンガポール)における国際会議の開催件数に占める割合」については、前回の計画を見直して「3割以上・アジア最大の開催国」に、日本人海外旅行者数については前回と同様の2000万人とした。
なお、同計画については、これまでは原則として5ヶ年で定めていたが、今回は20年に東京五輪が開催されること、「明日の日本を支える観光ビジョン」の目標年次が20年であることなどをを踏まえて4ヶ年としている。観光庁は今後、年度ごとに施策の点検や評価を実施。評価結果については、関係省庁に対して翌年の施策に反映させるよう働きかける。