JATA、稼ぐ「アウトバウンド促進協議会」設立、2月に詳細
▽18年までに交流5000万人へ、旅行会社の真価発揮
田川氏は、昨年に政府が定めた「明日の日本を支える観光ビジョン」を踏まえて、2018年までに海外旅行者数2000万人、訪日旅行者数3000万人の計5000万人の相互交流をめざす考えを明らかにした。目標達成に向けては「JATAとして官民連携の一翼を担う決意」と説明。16年に顕著だったOTAの拡大やシェアリングエコノミーの登場などの市場の変化を受けて、17年は「企画力・斡旋力・添乗力など旅行会社の真価を発揮する」との方針を示した。
このうち訪日旅行については「3000万人への足場を作る年」と説明。質の向上を前提条件とし、地方分散、リピーターの造成、日本版DMOの形成支援を中心に取り組む考えを示した。
国内旅行については、国立公園や日本遺産、ユニークベニューを活用した旅行商品のほか、2月24日からの導入が決定している消費喚起活動「プレミアムフライデー」にあわせた、週末の新たなライフスタイルを作る商品の造成などに注力する考えを説明。また、昨年に発生した軽井沢でのスキーバス事故にも触れ、バス会社と協力してバスツアーにおける安心安全の問題に対応していく考えを示した。
そのほか、記者の質問に応える形で、このほど臨時国会で可決された「カジノを含む統合型リゾート施設(IR)整備推進法案」についても言及。「カジノ自体を否定するわけではないが、まずは統合リゾートの概念を定めるべき」と慎重な姿勢を示した。また、ドナルド・トランプ氏の次期米国大統領への就任による影響については、「往来の自由を阻害するようなことがあれば、厳しく抗議していく必要があるだろう」との考えを示した。
※田川氏の新春インタビュー記事は近日中に公開