ANAHDと北海道、観光振興などで連携協定、記念運賃も

  • 2016年12月22日

(左から)北海道知事の高橋はるみ氏、ANAHD代表取締役社長の片野坂真哉氏  ANAホールディングス(ANAHD)と北海道は12月21日、包括連携協定を締結した。北海道の観光や食の振興、人材育成、スポーツを軸とした地域振興などに関して連携し、北海道の活性化をはかる。

 観光振興については、全日空(NH)の道内の各就航地と観光地を結ぶ広域周遊ルートの形成に向けた旅行商品の造成や、訪日外国人の誘客促進のための情報発信や商品造成などで協働。閑散期の誘客キャンペーンや、NHの公式ウェブサイトなどを活用した情報発信もおこなう。

 食の振興では、北海道の食材を機内や空港ラウンジで活用。NHの海外向けウェブサイトで食材のピーアールもおこなう。人材育成では、NHが訪日外国人対応セミナーなどを開催する予定だ。

   このほか、スポーツを軸とした地域振興については、来年2月の「2017冬季アジア札幌大会」で協働。NHは公式スポンサーを務めており、国内線機内でプロモーションビデオを放映するほか、機内誌「翼の王国」で大会を告知する。2019年のラグビーワールドカップ、20年の東京オリンピックでは、選手のキャンプ誘致などに注力。このほか、災害発生時の被災地からの住民の誘導や救援物資の輸送、北海道の海外での事業展開でも協力する。

 NHは協定締結を記念して特別運賃を設定。17年が北海道就航63年であることにちなみ、3月1日から25日まで「旅割55」で道内路線を片道6300円で販売する。新千歳/稚内、函館、釧路、女満別、中標津線が対象だ。このほか、同期間に羽田、伊丹、中部から新千歳を経由し、稚内や釧路などに乗り継ぐ乗継便の一部を対象にした「乗継旅割」を値下げし、1万円からとする。

 さらに、今夏の台風の被害からの復興を応援する旅行商品を発売。ANAスカイホリデーでパッケージツアー「冬の道北・道東3日間」や、「ひがし北海道周遊観光バス」を使って北海道を周遊するオプショナルプラン「ぐるっと北海道満喫プラン」を設定した。