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観光庁とJNTO、迎賓館でイベント開催、ユニークベニュー活用の手本に

  • 2016年11月23日

会場の様子  観光庁と日本政府観光局(JNTO)は11月22日、都内の迎賓館赤坂離宮本館で、「『4000万人』の実現に向けた訪日旅行ビジネス交流会」を開催した。「明日の日本を支える観光ビジョン」に盛り込まれた施策「魅力ある公的施設の開放」で目玉施設として打ち出されていた迎賓館を、観光庁が今年度から開始した「MICEの誘致拡大に向けたユニークベニュー活用促進事業」の一環として自ら使用することで、活用の手本を示すことがねらい。

石井氏  本来は海外の国家元首など国賓を接遇する場である迎賓館は、今年4月から通年での一般公開を開始。しかし一般客を含むイベントの会場として使用するのは、今回が初めてとなる。この日は海外からの80名を含む国内外の観光関係者約200名が参加し、ネットワーク作りの機会とした。

松山氏  オープニングセレモニーでは、主催者を代表して国土交通大臣の石井啓一氏が挨拶。今回の交流会を「初めて一般向けのレセプションに使用したリーディングケース」と説明するとともに、参加者には「迎賓館の雰囲気を楽しみつつ交流を深めて、2020年の訪日外国人旅行者4000万人達成のためのビジネスにつなげてほしい」と呼びかけた。

山口氏  続いて登壇したJNTO理事長の松山良一氏は「日本の隠れた観光資源をフルに活用して地方を活性化し、日本の観光の競争力を高めたい」とアピール。また、「本日のイベントで新しいアイデアを共有し、新しいネットワーク作りの機会としてほしい」と要望した。

 日本観光振興協会(日観振)の山口範雄氏は官民が連携して日本の観光立国化に向けた取り組みを続けていることをアピール。乾杯の音頭の代わりに「頑張ろう」とコールし、出席者にさらなる奮起を求めた。なお、今回の企画を主導した内閣官房長官の菅義偉氏は、来賓として出席が予定されていたが、急遽欠席となった。

交流する参加者。左から2人目がブラウン氏  参加者のうち、日本文化の再生に取り組む「会所プロジェクト」の理事で、湿板光画家としても活動するエバレット・ブラウン氏は、記者団の取材に応えて「日本の文化遺産はまだまだ生かされていない。今回の交流会を迎賓館で開催した意味は大きい」などと語り、観光庁とJNTOの取り組みを評価した。