東急と伊豆急、観光列車名は「THE ROYAL EXPRESS」に、外観も発表
東京急行電鉄(東急電鉄)と伊豆急行は11月17日、2017年夏から横浜/伊豆間で運行予定の観光列車について、詳細を発表した。同日に開催した記者発表会で東急電鉄代表取締役社長の野本弘文氏は、名称を「THE ROYAL EXPRESS」に決定したことを紹介。「伊豆の素晴らしい魅力をさらに感じてもらえるよう、気品と特別感のある観光列車にしたいという気持ちを込めた」という。
観光列車は伊豆エリアのさらなる活性化を目的としたもので、伊豆急行が所有する「アルファ・リゾート21」を改造し、国内の観光列車としては最大級という8両編成・定員100名で運行する。
客車は1、2、7、8号車で、3号車はミニコンサートやイベントなどを開催する「マルチスペース」、4号車は食堂車の「キッチンカー(仮称)」とする予定。車両デザインは、九州旅客鉄道の駅舎や車両デザインなどを担当したドーンデザイン研究所代表取締役の水戸岡鋭治さんが担当。外観は列車の名称である「ROYAL」をイメージした「ロイヤルブルー」をベースとし、車内は車両ごとに異なったデザインを採用する。
また、新列車の認知度向上のため、ヴァイオリニストの大迫淳英さんによるテーマ曲も制作。音楽演出は全体的に大迫さんが担い、車内での生演奏なども予定しているという。一方、車内で提供する食事については2017年1月もしくは2月に発表する予定だ。
観光列車の運賃は2万円から3万円程度となる見込みで、販売方法は、旅行商品も含め現在検討中という。
さらに、観光列車に合わせた施策として、発着駅となる横浜駅に「カフェ・ラウンジ」を開設。列車の利用者専用ラウンジを設けるほか、一般の人も利用できるカフェも併設する。また、下田駅周辺では、下田ロープウェイの寝姿山山頂にある店舗施設を改修し、新たに飲食スペースを設置。両施設も水戸岡さんが設計とデザインを担当する。
なお、東急ホテルズが運営する「下田東急ホテル」も伊豆エリア活性化策の一つとして、17年3月17日にリニューアルオープン。「原点回帰」をコンセプトに、客室やレストラン、ロビー、大浴場などを利便性の高い設備に改装するという。すでに着工済みで、現在は全館休業している。