「アニメ聖地」選定へ、角川やJTBなどが協会-訪日客を地方に
▽官民連携で取組推進、「マナー問題乗り越える」
記者会見では内閣府特命担当大臣でクールジャパン戦略・知的財産戦略などを担当する鶴保庸介氏が登壇。リオデジャネイロオリンピックの閉会式に、内閣総理大臣の安倍晋三氏がスーパーマリオの仮装で登場したことなどについて言及し、同協会の取り組みにより「訪日旅行のモチベーションとなるようなIP(知的財産)の使い方ができれば」と期待を示した。
観光庁長官の田村明比古氏は「日本全国に素材としての観光資源は豊富にあるが、そのポテンシャルを十分生かしきっていない」と述べた上で、「アニメは典型的な観光地以外にスポットライトを当てることができ、非常に良い資源」と評価した。さらに、同氏は周遊ルートの形成による広域観光の促進や、訪日外国人観光客のリピーター化への期待を語り、「協会活動をできるだけ応援していきたい」との姿勢を示した。
一方で田村氏はアニメ映画「君の名は。」のファンの“聖地巡礼”について、近隣住民から騒音などの苦情が出ていることを説明。「マナーの問題も生じるが、それを乗り越えて住民と旅行者が共存できる社会になることが、観光推進国に向けた重要なステップになる」と語った。