トラベルカフェ運営会社が破産-旅行・航空会社とコラボ多数
東京商工リサーチ(TSR)によれば、建設業を営む飯田と、その関連会社で飲食店「トラベルカフェ」を運営するトラベルカフェ、人材派遣業のティーツーの3社は、9月3日に事業を停止した。現在は破産申請を法律事務所に一任し、手続きを準備中で、負債総額は飯田が約12億300万円、トラベルカフェが約11億2100万円。TSRによれば、ティーツーについては調査中という。
飯田は1994年の創業で、内装やリフォーム工事などを展開。99年にカフェを開業し、飲食事業に参入した。2011年に「トラベルカフェ」を運営するトラベルカフェを子会社化した後は、自社の直営店のほか、大手飲食店チェーンのフランチャイズ店も経営し、全国で約40店舗を展開していた。同年7月にはティーツーを設立し、事業の多角化をはかっていた。
飯田のピーク時の売上高は、14年2月期の14億1167万円。しかし飲食事業への資金投下などで資金繰りが悪化し、最近では「トラベルカフェ」の東京や大阪の複数の店舗を一斉に閉鎖。今後の店舗での対応については検討中で、TSRによれば現時点で開業している店舗数も不明という。
トラベルカフェは旅行会社や観光局、航空会社とのコラボレーションにより、店舗でのキャンペーンなどを数多く実施。例えばJTB首都圏は、2012年11月にトラベルカフェとの一体型店舗として虎ノ門支店を設立している。ジェイティービー(JTB)によれば、8月末から同支店内のトラベルカフェは休業しているが、JTBは営業を継続。飯田やトラベルカフェの事業停止については6日に知ったばかりで、対策についてはこれから検討するという。