米ルイジアナ州で48回目のIPW、FAMでは郊外の魅力を訴求

訪米旅行促進に向けた商談会
今年は6500名が参加

中国人増加も「日本の重要性変わらない」
映画第2弾や新たなデジタルツールも

USTAのダウ氏  ブランドUSAによると、2015年の訪米日本人旅行者数の暫定値は前年比4%増の約376万人。IPWの会場で毎年開催している日本旅行業協会(JATA)とブランドUSAの会合では、USTAプレジデント兼CEOのロジャー・ダウ氏が「日本は海外からの訪問者数では2位を維持しており、重要なマーケット」とコメントした。

 一方で、IPW会場でのブランドUSAによる記者会見では、19年までに中国人の旅行者数が日本人を上回り、海外からの訪問者数の2位に浮上する予測が発表された。このことについて、本誌のインタビューに応じたブランドUSAチーフ・マーケティング・オフィサーのトーマス・ガジリ氏は、ブランドUSAでは現在、ゲートウェイとなる都市と以遠の観光地の両方を1度に訪問する旅行を推進していることを説明。「日本は成熟したマーケットで、このような旅行を訴求するには最適。例え順位が変わろうと、日本の重要性は変わらない」と強調した。

JATAとブランドUSAの会合の出席者  ブランドUSAは今年2月から、需要喚起を目的として米国の国立公園制度100周年を記念した映画「アメリカ・ワイルド」を全世界で公開。日本でも5月に全国16ヶ所のIMAXシアターで上映し、現在は福岡の「スペースワールド」や静岡の「浜岡原子力館」などで放映している。

 ガジリ氏によると、18年2月には「Urban(都市の)」「Culture(文化)」「Music(音楽)」などをテーマとした2作目を、1作目と同様に全世界で公開する計画。新たな映画についてガジリ氏は「大自然を舞台にした1作目を補完する作品として、大自然と都会を1度に訪問する旅行を訴求していく」と説明した。

IPWでのブランドUSAのブース  ブランドUSAはそのほか、IPWの開催に合わせて旅行業界向けに公式サイトからダウンロードできる新たなデジタルツールキットを作成。キットは各地のモデルルートや写真、ビデオ、地図などを提供するもので、例えばマサチューセッツ州の州都であるボストンと、同州最東部でビーチのあるケープコッドなど、ゲートウェイとその先の観光地をセットにして紹介している。