外務省、トルコ首都にも注意喚起、テロやクーデター未遂で
外務省は8月17日、トルコの首都アンカラの中心部と近郊のエセンボア空港に対し、新たな危険情報としてレベル1の注意喚起を発出した。2015年後半から同市で続く、イスラム過激派組織ISILやクルド系武装組織によるものと見られる大規模テロ事件の発生を受けたもの。アンカラにはテロの標的となり得る軍や治安当局の本部、政府機関、各国大使館、観光施設、公共施設などが多数存在していることから「今後もテロの発生に警戒する必要がある」と強調している。
また、7月にイスタンブールとアンカラなどで起きたクーデター未遂事件の関与者が拘束されている警察署や、法廷が開かれる裁判所などでについても「抗議行動など予期せぬ事態の発生が懸念される」と説明。クーデター未遂後、市内の情勢は安定し始めているものの、旅行者には最新の治安情報の入手に努め、不審な状況を察知したら速やかにその場を離れることなどを呼びかけている。
トルコではそのほか、今年1月にはイスタンブールの代表的な観光地であるブルーモスクの付近で爆発が発生し、外国人旅行者10人以上が死亡。6月には同市のアタテュルク国際空港でも自爆テロが発生し、多数の死傷者を出している。外務省は現在、同市にもレベル1の注意喚起を発出しているほか、シリアおよびイラクとの国境地帯、東部などの20県以上に危険情報を発出している。