瀬戸内広島で船旅島旅(1) 鞆の浦から軍港都市呉へ

 7月1日にスタートした「せとうちキャンペーン」を前に、JR西日本がこのほど実施したプレスツアーに参加し広島県を訪ねた。

島文化と「海自カレー」

 キャンペーンはJR西日本、せとうち観光推進機構などが岡山、広島、香川、愛媛県で展開。船旅やバス旅、島旅サイクリングなど地域の魅力を打ち出す。9月30日まで。

 ツアーは、アニメ映画「崖の上のポニョ」のモデルにもなった福山市・鞆の浦から。歴史ある港町の落ち着いたたたずまいが心地いい。船でも移動できるのだが、この日はバスで尾道へ。尾道からは、国内外の愛好家から「サイクリストの聖地」と言われている瀬戸内しまなみ海道を渡る。海道には自転車の乗り捨てができる施設が10カ所以上あり、気軽に島旅サイクリングを楽しめる。

 生口島では、島出身の平山郁夫美術館で日本画を鑑賞。島特産のレモンを使った瀬戸田レモンケーキ「島ごころ」を焼き立てで試食した。島ごころの奥本寿華専務取締役によると、焼き立ては事前予約で用意できるという。島を訪れた特権だ。

 呉では、ナイトクルーズに乗船した。見どころは、海上自衛隊の呉基地に停泊している潜水艦や艦船を目前で見られること。毎日の日没時間に合わせて行われる艦旗を降下する儀式も見られた。見学停泊中の艦船の間を遊覧するのは呉だけのとっておきの体験だとか。

 呉市で今話題なのは、海上自衛隊が全面協力している呉海自カレー。潜水艦「そうりゅう」のカレーを食べた。海自カレーの仕掛け人、濱田亜希子さんによると現在、市内30店舗で展開し食べ歩きのシールラリーを行っているという。「全店舗制覇するとシリアルナンバー入りのティースプーンと自衛隊にしか納入されていないコーヒーカップをもれなくプレゼントします。これはかなり価値のあるものです」。

 海自カレーブームは「大和ミュージアム」と「鉄のくじら館」の入館者数の押し上げにもつながっているそうだ

(16/08/16)


情報提供:トラベルニュース社