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コスタ、17年日本発着クルーズは32本、6港に初寄港

  • 2016年7月20日

(左3番目から)糸川氏、高橋英樹さん、高橋真麻さん、ホック氏  コスタクルーズは2017年4月26日から10月13日まで、客船「コスタ ネオロマンチカ」(約5万7000トン、乗客定員1800人、客室数789室)で日本発着の日本海クルーズを32本実施する。4泊5日から7泊8日まで5種類のコースを用意し、新たに函館、青森、山形県の酒田、新潟、韓国の束草(ソクチョ)、ロシアのウラジオストクに寄港する。乗下船は福岡、舞鶴、金沢の3港で可能。ネオロマンチカはコスタクルーズの上級ブランド「ネオコレクション」のなかの1隻で、アジアへの投入は今回が初めて。

コスタ ネオロマンチカは7つのレストランと6つのバー&ラウンジを有しており、4400平方メートルのスパエリアも設置  コスタクルーズでは16年7月25日から9月13日まで、「コスタ ビクトリア」(総トン数:約7万5000トン、乗客定員2394人、客室数964室)で5泊6日の日本発着クルーズを10本実施する予定。17年は客船が小型化するが、本数を増やすため、客室供給数は約2.5倍増加する。7月20日の記者会見で日本支社支社長の糸川雄介氏は本誌の取材に応え、日本市場での認知度向上をはかるために本数を増やしたことを説明。「小型船にすることで(寄港できる港が増え)、よりバリエーションの豊かなコースが設定できた」と語り、「17年は日本人の集客目標として、(16年の1万4000人の)約2.5倍をめざしたい」との考えを示した。

 16年のクルーズについては「日本市場での目標をほぼ達成した」との考え。17年は引き続き、クルーズ初心者の女性を主要ターゲットに据え、ファミリー層、シニア層、女性グループなど幅広い客層の取り込みをめざす。

 同社の日本海でのクルーズは2年連続。糸川氏は今年も実施する理由として、「日本海側はそれほど交通網が発達しておらず、クルーズの魅力を打ち出しやすい」と説明した。17年は初心者が参加しやすいよう、4泊5日のクルーズを用意するとともに、5泊6日以下のコースは終日航海日を無くして多くの寄港地に立ち寄る。さらに、夏休みの家族旅行などの利用を見込み、夏を中心に7泊8日のコースを新設。青森のねぶた祭に合わせた「東北ねぶた祭りと日本海周遊・釜山」も1本用意した。

バルコニーデラックス。デラックスキャビンはアルコール類が無料になるほか、スパエリアを2日間、有料レストランを1回利用できる特典がつく  販売は8月19日から旅行会社経由でおこなう。糸川氏によれば、日本のPSA(Preferred Sales Agent:優先的販売代理店)は現在20社まで拡大。今年中に30社にまで増やしたい考えだ。

 クルーズ料金は、16年10月31日までに申し込んだ人を対象に、スタンダードクラスが35%引きになる早期割引を適用。4泊5日のコースを2名1室で利用した場合、大人1名4万800円からとした。糸川氏は「今までのクルーズの概念を打ち破る料金が魅力」と説明し、手頃な料金で提供することで、初心者の需要喚起をはかる考えを示した。

高橋英樹さんと真麻さん。真麻さんは「コスタクルーズはリーズナブルでいろいろな楽しみ方ができる。ぜひ乗ってみたい」とコメントした  その上で糸川氏は、ネオロマンチカについては「悪かろう安かろうではなく、払ったお金の3、4倍の価値を見出していただける船。カジュアル船だが、ハード面ではプレミアム船に近い」と設備の良さをアピールした。コスタ・グループ・アジア社長のブディ・ボック氏も、12年に約150億円を投じて改装したことを説明。「今後は日本市場のために、さらなるカスタマイズをする予定。日本のお客様に喜んでもらえるよう、準備万端にする」と意気込みを示した。糸川氏によれば、17年4月に約2週間かけて改装をおこなう予定だ。

 なお、記者会見には特別ゲストとして俳優の高橋英樹さんとフリーアナウンサーの高橋真麻さんの親子が参加し、コラムニストの中村孝則氏を交えたトークショーを実施。日本発着クルーズへの期待などを語った。