国交省、クルーズ寄港回数を毎月発表に-上半期は56.3%増
国土交通省は7月19日、各月のクルーズ船寄港回数などを掲載した「Japan Cruise Report」の公表を開始した。クルーズ船寄港に関する社会的関心の高まりを受けたもので、これまでは年1回、速報値と確定値を公表していたが、今後は中旬を目途に速報値を同省のウェブサイトで発表する。
「Japan Cruise Report」の初号によれば、2016年上半期(1月~6月)のクルーズ船の寄港回数の速報値は、前年比56.3%増の933回だった。そのうち外国船は67.6%増の704回、日本船は29.4%増の229回といずれも大きく増加した。6月単月の寄港回数は68.3%増の212回で、そのうち外国船は77.3%増の156回で、日本船は47.4%増の56回。同省は今後、利用者数などの情報の追加も検討するという。
「Japan Cruise Report」では「最近のトピック」も掲載。6月にはロイヤル・カリビアン・インターナショナルが「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」で日本周遊クルーズを実施し、室蘭港、横浜港、名古屋港、大阪港、高知港などに寄港したことなどを紹介している。そのほか、7月からはコスタクルーズが「コスタ・ビクトリア」で日本海側では初めてとなる金沢、博多、舞鶴発着の定期周遊クルーズを計10回運航することも説明。特に金沢発コースの予約が好調で、金沢港などによる北陸新幹線と合わせた「レール&クルーズ」のアピールが功を奏し、石川県外の利用者が7割を占めているという。
そのほか、四国地方整備局が「SHIKOKU Cruise Report」を発表した。「Japan Cruise Report」の地方版として試験的に始めたもので、国土交通省では今年度中に他の地方についてもレポートの公開を開始できるよう調整しているという。