国交省、日本航空に厳重注意、乗務員の飲酒トラブルで

  • 2016年7月13日

 国土交通省航空局は7月13日、6月27日に日本航空(JL)の副操縦士が飲酒トラブルを起こし、それに伴い翌28日の小松発羽田行きJL182便が欠航となった事案について、JLに書面による厳重注意をおこなった。「公共交通を担う航空運送事業者において、このような不適切な行為等がおこなわれたことは極めて遺憾であり、厳重に注意する」としている。あわせて、JLに対して再発防止策を検討し、7月27日までに文書で報告することも命じた。

 JLによると、28日のJAL182便に乗務予定だった副操縦士は、機長とともに滞在先の金沢市内で飲酒。その後、機長に暴行を加えたほか、通行人の通報で駆けつけた警察官も殴り、公務執行妨害の疑いで現行犯逮捕された。これにより同便は代替要員が確保できず、搭乗予定だった81名は別便に振り替えとなった。

 国交省によれば、副操縦士は2010年に起こした飲酒トラブルを受け、11年に断酒を課されたものの、14年夏ごろから飲酒を再開していたことが確認されている。また、今回の事案では機長も副操縦士も「乗務開始12時間前以降は飲酒をしてはならない」と定めた運航規定に違反していたことが確認されている。JLは2名の処分について、厳正に対処するとしている。