コスタ、「ネオロマンチカ」で17年日本発着クルーズ
コスタクルーズは2017年、客船「コスタ ネオロマンチカ」(総トン数:5万6800トン、乗客定員数:1800人)で日本発着クルーズをおこなう計画だ。5月27日に開催した記者会見で、コスタ・アジア営業副社長として中国・日本・北アジアを担当するフェリシア・タン氏は、「コスタクルーズにとって日本は重要な市場の1つ。ワンランク上の客船『ネオロマンチカ』を配船することは期待の現れ」と強調した。
ネオロマンチカは、コスタクルーズの上級ブランド「コスタ・ネオコレクション」の客船で、コスタ・グループ・アジア社長のブディ・ボック氏は「ネオロマンチカは我々の最高の船の1つ。日本市場に適したプロダクトでは」と語り、同船のサービスの質の高さを強調した。日本市場では家族層、シニア層、ハネムーナーなど幅広い客層に訴求していく考え。さらに、「日本にはまだ発掘されていない需要があると信じている」との考えから、今後は3年から5年の長期に渡り、日本発着クルーズを継続していく方針を示した。
同社では、16年の日本発着クルーズとして、「コスタ ビクトリア」(総トン数:約7万5000トン、乗客定員2394人)で福岡、舞鶴、金沢、境港、釜山を5泊6日で周るクルーズを10本予定している。ボック氏は、17年の日本発着クルーズでは「16年よりも期間を延長し、運航頻度を増やす計画」と説明。寄港地やスケジュールの詳細については、7月下旬に発表するとした。コスタクルーズ日本支社支社長の糸川雄介氏は「(ビクトリアからネオロマンチカに)客船が小型化することで、寄港できる港が増えるのでは」と期待を述べた。
糸川氏によれば、今年の日本発着クルーズの販売は順調に推移しており、当初は日本人の集客目標を1万2000人としていたが、先ごろ1万4000人に上方修正したという。今後は夏の旅行の予約が本格化する6月から集中的に広告活動を実施し、同社のメインターゲットであるクルーズ初心者の取り込みをはかる。
同氏はそのほか、旅行会社経由の販売のさらなる拡大をめざす考えを示した。昨年11月に日本支社を開設した時点では9社だった、日本のPSA(Preferred Sales Agent:優先的販売代理店)を現在では15社まで拡大しており、今後もさらなる増加のため旅行会社に働きかけていくという。