15年の旅券発行数は1.8%増の338万冊、5年ぶりに増加

  • 2016年3月17日

 外務省によると、2015年の国内外での旅券発行数は前年比1.8%増の338万2988冊となり、5年ぶりの増加となった。15年の海外渡航者数(暫定値)が4.1%減の1621万3834人となった一方、旅券発行数は増加した理由として、同省では日本企業の海外進出増などにより在外公館での発行数が大幅に増加したこと、06年3月から発行を開始したIC旅券が切替時期を迎えつつあることなどを挙げている。国内での発行数は1.3%増の327万8968冊で、在外公館での発行数は21.0%増の10万4020冊だった。

 種類別では一般旅券が1.7%増の335万1578冊、外交旅券を含む公用旅券が5.6%増の3万1410冊だった。なお、15年末時点の有効旅券数は3058万4031冊で、国民の4人に1人がパスポートを所持している計算となる。

 一般旅券のうち、国内における発行数は1.2%増の324万9593冊。そのうち、5年旅券の発行数は0.5%減の134万1303冊、10年旅券の発行数は1.9%増の181万8255冊だった。年代別では19歳以下が74万9776冊で最も多く、次いで20代が71万4205冊となり、30歳未満が全体の45.1%を占めた。

  男女別では女性が166万6873冊、男性が158万2720冊となり、女性が男性より少し多く、全体の51.3%を占めた。特に20代においては女性が39万9058冊、男性が31万5147冊となり、女性の割合は55.9%に達した。

 都道府県別では、前年からの増加幅が最も大きかったのは東京都で6.4%増の56万5916冊。次いで神奈川県が5.2%増の32万2424冊、兵庫県が3.1%増の15万9904冊、愛知県が2.8%増の22万316冊、長野県が2.5%増の4万753冊となった。一方、減少幅が最も大きかったのは大分県で11.9%減の1万7773冊だった。

 月別の発行数が最も多かったのは8月で34万1917冊。次いで7月が31万1572冊、1月が30万6030冊となり、それぞれ30万冊を超えた。外務省によると、学校などの長期休暇にあわせて申請が集中する傾向にあるという。

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