メコン・アワード、「あふれる観光資源」活かし5商品が受賞
日本アセアンセンターはこのほど、「メコン・ツーリズム・アワード2015」の授賞式を開催した。同賞はメコン河流域に位置し、新興の観光市場として近年注目を集めているカンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナムの4ヶ国(CLMV)を訪れる優れた旅行商品を表彰するために新設したもの。CLMVへの旅行需要を拡大し、アセアン域内の経済格差の縮小をはかることを主な目的としている。
公募は旅行会社を対象におこない、2015年4月1日から16年3月31日までの間に催行、または催行を予定する募集型および受注型の企画旅行商品を募集。応募総数25点のなかから、「ニュー・デスティネーション賞」「エコツーリズム賞」「ユニーク・ツアー賞」「エクスチェンジ・ツアー賞」「審査員特別賞」の5部門で受賞商品を選出し、それぞれ旅行会社、ランドオペレーター、航空会社の3社を1組として表彰した。受賞企業には表彰盾を贈呈したほか、同賞のロゴの販促ツールなどへの使用を許可した。
日本アセアンセンター事務総長の藤田正孝氏は冒頭の挨拶で「応募された商品を見て、CLMVにはすばらしい観光資源があふれていることを再認識できた」とコメント。加えて近年は交通インフラなどの整備が進んでいること、9月には全日空(NH)が成田/プノンペン線のデイリー運航を開始することなどを説明し、「次回はより多彩な商品の応募が期待できる」と語った。来年度は旅行業界における同賞の認知度の向上をめざし、さまざまなプロモーション活動をおこなうという。
乾杯の挨拶をおこなった観光庁審議官の古澤ゆり氏は、同賞の創設について「海外旅行の新たなデスティネーションとして注目されている4ヶ国へのツアー造成を表彰することには、大きな意義がある」と評価。「日本と各国の相互理解が進み、観光交流が促進されるきっかけになることを期待している」と述べた。
日本旅行業協会(JATA)、日本海外ツアーオペレーター協会(OTOA)、日本アセアンセンターで構成する審査員を代表して講評をおこなったJATA海外旅行推進部長の重田俊明氏は、「JATAでは今年を『海外旅行復活の年』と位置づけている。今年は何としても1700万人にまで引き上げたい」と述べ、同賞の今後の発展に期待。審査においては「企画内容に工夫が見られること」「取扱人数の実績」「取扱人数は少なくても今後に期待できること」に着眼したことを説明した。受賞商品の概要は次ページの通り。
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