KNT個人、ホリデイ欧州商品の造成をクラツーに移管、共同催行も

  • 2016年2月23日

KNT個人代表取締役社長の岡本邦夫氏  近畿日本ツーリスト個人旅行(KNT個人)代表取締役社長の岡本邦夫氏は、KNT-CTホールディングス(KNT-CT)が2月23日に開催した「第14回大海外旅行交流コンベンション」で今後のホリデイの販売方針について説明。昨年11月のパリでの同時多発テロ事件の発生などにより不振が続く欧州方面について、今年4月以降のツアー商品の造成をクラブツーリズムに移管することを明らかにした。岡本氏は「添乗員つきツアーはクラブツーリズムの商品と共同催行し、ツーアップの商品もクラブツーリズムで企画し造成する」と述べ、「当社は販売に徹する」とした。

 KNT-CTの広報担当によれば、主な目的はツアーの催行率向上。ホリデイからクラブツーリズムへのツアー造成の全面的な移管は初めての試みで、すでに1月からは同社の担当社員がクラブツーリズムに出向しているという。現場でのオペレーションなどについては今後、細部の検討を進める予定。なお、商品ブランドは「ホリデイ」のままで、店舗での販売手数料などにも変化はないという。

 岡本氏は、欧州ツアー商品の現況については「非常に厳しい」と述べた上で、「このような時期こそ、歴史や宗教、音楽やハイキングなどテーマのある旅が求められている」と強調。「現地の人々との交流を含む長期滞在ツアーなど、次の時代を見据えたクラブツーリズムによるツアーをホリデイの商品として店頭で販売し、特色のある店舗づくりをめざす」と意欲を示した。参加者には「3年前のKNT-CT統合から丸3年が経過したが、真のシナジーを発揮すべく新たな販売形態を取ることに、理解と協力を賜りたい」と要望した。

 「大海外旅行交流コンベンション」は、KNT-CTグループが毎年この時期に、政府観光局、航空会社、宿泊施設、ランドオペレーターなどのサプライヤーとの関係強化に向けて開催している商談会。今年は同グループからは全国約60ヶ所の約130名が参加し、サプライヤーは約130社から230名近くが参加して活発な商談をおこなった。