トップインタビュー:BUZZPORT代表取締役社長の江藤誠晃氏

高付加価値のSITプランをウェブで紹介
顧客視点の商品造成を

-ユーザー向けのサービスについて教えて下さい

「TRAVEL PLANET」のトップページ 江藤 ユーザーにはFacebookを介してユーザー登録をし、マイページを作成してもらう。マイページでは気に入ったプランを「FAVORITE」に登録できる。また、同じプランを登録しているFacebookの友人を表示する機能があるので、同じプランに興味を持っている友人がわかり、連絡を取ることができる。

 また、自分の興味のある旅のテーマや、行ったことのある国、これから行きたい国を登録できる「PASSPORT」機能も提供しており、行きたい国のプランが公開されると、マイページの「RECOMMEND」欄に自動的に表示する仕組みとなっている。さらに、ユーザーが旅行会社の提供するツアーに申し込みたい場合や、より詳細な情報を知りたい場合、「ENTRY SHEET」に必要な情報を記入して旅行会社に送ることができる。こうしたユーザー向けサービスは、旅行会社がツアーに参加する可能性のある見込客を見つけるのに役立つ。

 今後はユーザーを増やすため、ソーシャルメディアとさらに連携し、ユーザーのコミュニティを作っていく。トークイベントやセミナーなどもおこない、最終的にはシェアリングエコノミー型のサービスを提供したいと考えている。近い将来、旅行に行きたい人たちを集める「BUDDY」機能を実装する予定だ。

 これは、例えば「1人旅ではなく友人と一緒に旅行したいが、スケジュールが合わない」という人などが、一緒に旅行をする相手を見つけるために利用できる。最少催行人数に満たず、ツアーが不催行になる事態も防ぐことができるだろう。旅行会社が「催行率を上げるためにユーザーに旅行プランをシェアしてもらう」という発想で、旅人同士がうまく集まる仕組みを提供すればよいのではないか。

 BUDDY機能のように、世のなかに存在するリソースを有効活用して稼働率を上げるシェアリングエコノミーは、民泊やライドシェアの分野では既存ビジネスと対立する存在であるかのように語られる向きがある。しかし、むしろ実績のある業態がシェアリングエコノミーのモデルを取り込むことで、市場にイノベーションが起こる可能性があると見ている。